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【読者投稿17】介護職員の尊厳は気にしないのか?セクハラの予防策が必要だ

読者投稿

いつも楽しく読ませて頂いています。『介護職の多くがセクハラを受けている』という記事の感想です。この調査は、組合員7万8千人中、有効回答数が1,054人(約1.4%)と言うものでした。有効回答数も(いちおう)千人以上いますから、それなりに意味もあるのでしょう。同時に、この回答率の低さがとても気になりました。

回答率が低くなる本当の理由はわかりません。介護現場には、ただでさえ忙しいのに、各種各様のアンケート依頼が多数あります。善意からのこととは理解していても、似たようなアンケートばかりが続き、そのくせ介護現場は改善されないので、正直イライラしている人も多いと思います。

とはいえ、回答率1.4%の裏には、98.6%の無回答があるわけです。この中には、きっと、こうした介護業界の現状に嫌気がさして介護業界を辞めている人や、人に話すのも嫌なくらいの人も含まれているでしょう。いかにセクハラの防止が大事であることを理解していても、こうしたアンケートに答えない人が98.6%もいるという事実に、介護業界の現状がよく表れていると思います。

自分自身も、利用者が介護職員にセクハラをする場面に遭遇したことが何度かあります。ただ、そうした利用者の多くは、認知症にならなければ、そのようなことはしなかっただろうと想像されます。なので、こうしたことを利用者の家族が聞いたらショックだろうと思い、セクハラの事実を家族には伝えづらいという経験をしています。その当時は、セクハラの証拠の保全もしていませんでした。

しかし、こうした躊躇が、結果的には介護職自身の首を絞め、自分達の労働環境を悪化させているのだと気づきました。それからは、家族から「証拠はあるのか?」と問われても大丈夫なように、セクハラの事実などは、それに遭遇した場合は、しっかりと記録に残しておくようにしています。おそらくは、他の現場でも同じような対応がなされていることでしょう。

利用者の尊厳はもちろんなのですが、それと同時に、介護職員の尊厳も守らなければなりません。それなのに、介護職員の尊厳については現場任せで、国として統一されたセクハラの予防策などは存在していません。これが長期的には、介護業界の人手不足を加速させ、みんなが困ることになるのに、国はいつ気づいてくれるのでしょう。

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