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空き家を介護事業者に対して格安で貸せないか?

空き家を介護事業者に対して格安で貸せないか?

空き家の数が過去最多を記録

日本の人口減少にともなって、空き家が増え続けています。当たり前の話ですが、その流れで、全国の空き家の数は過去最高を更新し続けています。そうした空き家の中には、持ち主と連絡がつかず、対応のしようがない空き家も増え続けています。

その数、なんと846万戸です。この数字は、人が住めると見なされている空き家の数であり、廃屋は含まれていません。廃屋まで含めると、この数はさらに大きくなります。こうした廃屋の中には、倒壊の恐れのあるものもあり、危険な状態です。

空き家をそのまま廃屋にせず、なんとか活用する道が模索されています。空き家を民泊に貸し出したり、条例などで、持ち主不明の廃屋の取壊しなどができるようになってもきているようです。同じ文脈で、橋やトンネルなどの取壊しも、今後は増えて行くことでしょう。

空き家活用のひとつとして検討してもらいたいこと

そうした空き家の活用方法のひとつとして検討してもらいたいのが、空き家を、介護事業者に無料または格安で貸し出してもらえないかということです。ご存知の通り、国の社会福祉財源は枯渇しつつあり、介護事業者の多くは、その影響を受けて、厳しい財務状態になっています。

そうした介護事業者にとって悩みのタネは、地代家賃です。介護サービスをするための場だったり、オフィスだったり、介護事業者は、なんらかの物件を借りる必要があります。そうした物件を借りるには、当然、家賃が発生します。ただでさえ赤字かそれに近い状態なのに、こうした家賃は、大きな負担になります。

そんな介護事業者に、空き家を無料または格安で貸し出せるようになれば、介護事業者の収益は改善され、介護職の待遇改善にもつなげられます。介護職の待遇は、なんとしても改善しないとならないところなので、具体的な議論のひとつとして考えてもらいたいです。

社会福祉財源が足りないなら他の手段で

今後は、こうした空き家の活用のみならず、介護事業者には税制優遇を適用するなど、間接的な支援も求められて行くでしょう。介護職の待遇に関しても、直接的に賃金を上げることだけでなく、所得税の減税や、場合によっては、交通機関などの割引を適用するなど、様々な支援が求められます。

現在、約10兆円の国費がかかっている日本の介護は、2025年には約21兆円と倍以上になります。そもそも、それだけの財源が確保できない可能性もあり、そうなると、現在でもすでに赤字だったりする介護事業者は、経営ができなくなります。

介護事業者がギリギリの経営が強いられるとするなら、介護職の待遇もまた、改善されることはありません。介護事業者や介護職を守るためにも、財源が心許ないのなら、税制優遇や交通機関の割引などで、間接的な方法であっても、なんらかの支援をして行くことが重要になるでしょう。

※参考文献
・北海道新聞, 『空き家の増加 廃屋にしない予防策を』, 2019年5月25日

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