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【メディア掲載33】『”未来を変える”プロジェクト』(2019年7月24日);介護で働くはどう変わるのか?

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パーソナルキャリア『”未来を変える”プロジェクト』に掲載されました

パーソナルキャリアが運営するメディア『”未来を変える”プロジェクト』(2019年7月24日)に、KAIGO LAB編集長のインタビュー記事が掲載されました。記事は『親が定年を迎えた時が始まり。介護で働くはどう変わるのか?』というものです。

ここでの主張は、普段、KAIGO LABにて発信されていることと大きな違いはありません。ただ、このインタビューは、特に、まだ介護が始まっていない30〜40代に向けて編集されている分だけ、雰囲気がKAIGO LABとは少し違うかもしれませんん。

ここでのメッセージは(1)介護には品質の違いがあり、品質の高い介護が提供できると、介護の負担は下がる(2)介護の始まりを先送りせず、できるだけ早くケアを開始することで介護の負担は下げられる、という2つに集約されています。

インタビュー形式であるため、こうした主張の細かいニュアンスも理解できる形になっています。時間があれば、ぜひ、インタビュー記事の方も読んでいただけたらと思います。以下、先に述べたインタビュー記事の主な主張について、ダイジェスト的にまとめておきます。

品質の高い介護とはなにか

ここで、品質というのは、特定のサービスが目指す理想によって決まるでしょう。介護というと、一般には「シモの世話」ということになりやすいのですが、ここについて、社会は認識を改める必要があります。さもないと、介護の品質は「シモの世話」の上手い下手で決まってしまうでしょう。

例えば、普段、仕事でミーティングをしている人の仕事がミーティングではないでしょう。ミーティングばかりしているとしても、そのミーティングが何を目指しているかが、その人の仕事ということになるはずです。

同じように、介護現場では、普段、確かに「シモの世話」もあるわけですが、だからと言って、介護は「シモの世話」ということにはなりません。KAIGO LABとして主張しているのは、介護とは「心身になんらかの障害を持った人に対して、生きていてよかったと感じられる瞬間を創造する」という仕事であるということです。

これを踏まえた上であれば、品質の高い介護とは、介護が必要になった人であっても、高齢者福祉の3原則にしたがって、どれだけ生活満足度(QOL)の高い生活をおくれているかで決まるという認識になるでしょう。「シモの世話」も必要ですが、それは、少しでも高い生活満足度を維持するためです。

先送りすると酷くなるのが介護の常識

必要な介護を受けないままに、我慢をして日常生活を送っている高齢者は、将来、重い介護が必要になるリスクが返って高くなります。早めに介護を受けるということは、専門家が、そうした状態からの悪化を避け、可能であれば改善をすることに関わるということだからです。

先送りが、いかによくない結果を生み出すかは、他人のことであれば、誰でも認識できるはずです。日本の政治を批判するとき、誰もが、そうした問題の先送りを指摘するはずです。同じことが、自分自身の親の介護についても言えるのです。

インタビュー記事では「親が定年退職したら介護」ぐらいの感覚でいることがオススメされています。介護というと大げさに感じるかもしれませんが、ケアという言葉に置き換えれば、納得できるのではないでしょうか。

定年退職は、多くの人のイメージとは異なり、辛く、苦しいものです。「敵が出てこないドラクエ」のような時間がずっと続くわけですし「旅の仲間」もいないわけですから、それが楽しいという人は少数でしょう。実際に、日本全体の介護に対する認識がズレていることを、介護業界の多くの人が危惧しているのです。

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