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在宅介護をしている介護者としては「まだ頑張れる」という具合に、なんとか精神を保っていることも多いでしょう。それは、愛や責任感があるからで、悪いことではありません。
ただ、これが、介護全体のプランを考えるケアマネージャー(通称ケアマネ)の悩みの原因にもなるというのは、知っておいてもよいでしょう。在宅介護をしていても、どこかの段階で介護施設を検討するケースは多いものです。もちろん、ずっと在宅でやれたら、それにこしたことはないのですが。
こうした介護施設(特に特別養護老人ホームや価格の安い介護施設)は新設されるとすぐに満室となり、空きを待っていても、なかなか空かないというのが現状です(特に首都圏で深刻)。そこでケアマネは、新たに設立される介護施設や単発的におこる空きの情報を常にウォッチしており、それに合わせて、要介護者を入居させるということをしています。
在宅介護が「もう限界」となっても、実際に介護施設に入居できるのは、そこから何ヶ月も後(特別養護老人ホームの場合は何年も後)になるのが普通なのです。だからこそ、ケアマネは、できるだけはやめに、介護者が限界を迎える前から、介護施設の入居申請を進めておきたいと考えているのです。
ケアマネとして一番困るのは、介護者に「明日からは、もう面倒をみられません」と言われることです。そんな急に言われても、空きのある介護施設なんてそうそうありません(高額な高級老人ホームなら話は別ですが)。現実には、ケアマネの多くはこうした無理な要望を抱えており、ひっきりなしに介護施設に電話をして、空いている介護施設を探したりしています。
こうして、なんとか空いている施設がみつかったとしても、それは、要介護者にとってマッチした介護施設とは言えません。介護施設には、それぞれに特徴があります。だからこそ、ケアマネとしては、要介護者と介護施設のマッチングも考えたいと思っています。そのためには、「いつごろから、介護施設に入ってもらいたいか」という介護者の要望を、できるだけはやめに理解しておく必要があるのです。
介護者としては、だんだん弱っていく要介護者の姿を直視するのはつらいものです。ですが、いざ「もう無理」となっても、そこから介護施設を探すのは、とても大変で、時間のかかる作業になります。
つらいことではありますが、要介護者の弱り具合から逆算して、いつごろ、自分では面倒が見切れなくなるかを考える必要があります。それはちょうど、晴れの日に雨の心配をするような難しいことではありますが、要介護者のことを考えると、また自分自信のためにも、それは必要なことです。
要介護者を客観的に見たとき、いつごろ、介護施設に入るべきか、ケアマネに意見を求めるのもよいでしょう。介護施設への入居にはお金もかかりますので、そうしたことも合わせて、ケアマネには、はやめの相談をすることをオススメします。
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