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介護休暇が1時間単位で取得可能に?いよいよ人事部の介護に関する仕事が忙しくなってきた

介護休暇が1時間単位で取得可能に?いよいよ人事部の介護に関する仕事が忙しくなってきた

企業の責任が大きくなってきている

介護離職は、誰のためにもならないものです。介護離職する本人にとっては、金銭的・身体的・精神的な負担の全てが上がってしまうことがわかっています。介護を抱えての再就職も簡単ではありません企業からすれば、その業績へのインパクトが大きく、とても無視できません。そして国からしても、介護離職は、税収を減らしてしまう事件です。

このように、介護離職は、社会で取り組むべき大きな問題なのです。しかし、実質的にここに対して対策が打てるのは企業しかありません。そうした背景もあって、企業、特に企業の人事部への要求がどんどん高まってきています。人事部からすれば、ただでさえ忙しいのに、さらに追加で大きな仕事が降ってきているという印象でしょう。

そうした中で、介護休暇を1時間単位で取得できるようにするということが、政府の規制改革推進会議にて議論され、首相に提出されています(朝日新聞, 2019年6月7日)。今は半日単位のものが1時間単位ともなれば、人事部がこれに対応するために大あわてになるのは明らかなことでしょう。

人事部によって対応のレベルが違ってきている

人事部の中には、こうした流れを受けて、先手をうって、就業規則の変更を行なっているところもあります。政府の後追いをするのではなく、自分たちで考えて、仕事と介護の両立がしやすい職場を目指している人事部は、右往左往することがありません。

しかし、そうした人事部は、全体の中でもほんのわずかです。人事部にとっても、仕事と介護の両立というテーマは新しいものであり、そもそも、人事部員が「介護とは何か」について、その理想も実態も知らないというケースがほとんどです。これは、仕方のないことでしょう。

今の人事部にとって、最大の問題は、優秀な人材をつなぎとめ、採用するというところです。ここに巨額の資金を投入していることが多く、介護に関しては、研修のためのわずかな予算を積んでいる程度であることが多いというのが現状です。

介護離職は4大施策では止められない

現在、仕事と介護の両立に動いている人事部において4大施策と言えるのは(1)介護研修の実施(2)介護相談窓口の設置(3)介護休業の整備(4)介護パンフレットの作成、です。ただ、これらの施策では、介護離職を減らせないというのが実際の人事部員たちの声です。

今はまだ、介護離職が発生するとはえ、人数的には大きくないというのが現実です。しかし、人事部員が恐れているのは、介護離職は今後、爆発的に増えるということです。2025年問題として知られていることですが、そうした未来は確実に近づいてきています。

人事部員のキャリアとしても、介護問題に強くなることは、採用難の時代に従業員の離職回避ができるということですから、有利に働きます。しかし、いざ介護についてちゃんと勉強しようとすれば明らかな通り、その中身は複雑で、かなりの勉強量が必要になります。

いよいよ人事部の介護に関する仕事が忙しくなってきた

ただ、いかにそれが難しいと言っても、時代は待ってくれません。2025年に向けて、企業には、仕事と介護の両立に真面目に取り組む以外の選択肢がないのです。そうしたところで、いよいよ、人事部の介護に関する仕事が忙しくなってきています。

人事部員で、仕事と介護の両立を担当することになった人は、その仕事量の多さに圧倒されていることでしょう。しかし、そうした人は孤立していません。日本全国で、そしていずれは世界で、仕事と介護の両立は問題になるのです。

孤立していると感じるなら、社外の勉強会などに参加してみてください。まだまだ数は少ないですが、介護をテーマとした人事部の集まりも生まれてきています。少しずつではあっても、介護に関することを学び、仕事と介護の両立に苦しむ従業員の支援ができるようになっていくことを目指してもらいたいです。

※参考文献
・朝日新聞, 『介護休業、1時間単位で取得可に。多様な働き方を目指して』, 2019年6月7日

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