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介護食をつくるのに苦労していませんか?そんなときに、検討したいサービスとは

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配食サービスについて、どこまで調べていますか?

被介護者の自宅まで、定期的に食事を届けてくれる「配食サービス」は、ピザや寿司の宅配とは大きく思想が異なります。例えば、東京都港区による「配食サービス」の紹介には、事業目的として、以下のようなものが掲げられています。

ひとり暮らし等の高齢の方に対し、栄養のバランスのとれた食事を提供し栄養管理や健康維持を図るとともに、安否確認を行い生活の安全を確保します。

東京都港区HPより

「配食サービス」は、被介護者のところに、栄養のバランスを第一に考えた食事を届けることを目指しています。これによって、被介護者の健康を維持し(より重い介護が必要になることを予防し)、同時に、安否確認までも行ってくれるのです。

健康の維持を目的としていますので、被介護者の状況にあわせた献立をお願いできるのが普通です。かむ力が弱っている人のための流動食、塩分や糖分をひかえる必要のある疾患(高血圧や糖尿病など)を持つ人のための食事、予防としてのダイエットを希望する人のための食事など、その内容も様々です。

配食サービスにも色々ある!

さて、一口に「配食サービス」と言っても、行政から指定業者として選定されているところから、そうした選定を受けていない民間事業者、これを無料で行っているNPO(利益を目的としない組織)まで、いろいろな形態があります。

ややこしいのは、一週間の3食すべてをまかなってくれる業者は少ないということです。行政のものは一週間で最大7食までだったり、NPOは週に数日程度だったりします。このため、介護者には、複数の「配食サービス」を組み合わせることが求められるのが一般的なようです。

複数の「配食サービス」を利用せざるをえない環境は、介護者にとっては、大変なものではあります。しかし、そこには競争(自治体の補助金などによって健全とは言えない競争になってしまっているのも現実)があり、被介護者としても異なる味付けと、異なる宅配人とのふれあいを楽しめるということでもあります。

安否確認と日常的なコミュニケーションとしての配食

人生において食事はとても重要な要素です。選ぶのは大変ですが、いったんセットしてしまえば、あとは、それで被介護者の健康管理と安否確認ができると考えれば、少しは気分が楽になるでしょう。実際、遠距離介護においては、配食サービスによって、安否確認を兼ねてしまうのがノウハウの一つです。

ひとつの例として、福岡県岡垣町「食生活改善推進委員会」と「やまびこの会」による、ローカルな配食ボランティア活動のビデオがあるので、参考にしてみてください。こうしたありがたい活動によって、被介護者の生活は保たれています。

配食サービスを、どこまで上手に使えているかによって、介護の負担は大きく変わります。同居であれば、自分の食事と介護食の2つを別々に作らなければならない苦労が減ります。別居であれば、安否確認とコミュニケーション量を兼ねてしまえたりもします。

介護者である自分たちが食べるための食事よりも、被介護者の食べる介護食のほうが医療上の制限が多いのが普通です。それを全部把握して、調理を全て自分でやろうとするのは、やはり無理があります。

介護は長期戦です。なんとか、自分の負担はできる限り少なくして、介護全体のコーディネートに強くなっていきたいものです。

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