閉じる

要介護認定シミュレーション(使いやすい3つを紹介)

220453_l1

要介護認定のプロセスおさらい

介護のスタートを意識したら、まずはじめに行うのが「要介護認定」の申請です。これで介護認定を受けてはじめて、各種介護サービスを利用することができるようになります。そのプロセスは、大きく以下の5つのステップでできています。

(1)家族などが、市町村の窓口(介護保険課、高齢介護課など)で「要介護認定」を申請する
(2)市町村の調査員が、被介護者の自宅などを訪問して認定調査を行い「一次判定」が行われる
(3)医師(基本的には主治医)が、被介護者の状況をもとにして「医師の意見書」を書く
(4)専門職が構成する「介護認定審査会」が「一次判定」と「意見書」により「二次判定」を行う
(5)「非該当」「要支援1・2」「要介護1~5」の要介護認定の「結果通知」が送られてくる

認定審査や結果待ちの不安は、かなりのもの

まず、調査員が自宅にやってくる認定調査(一次判定)が不安です。特に、はじめて経験するときは「どんな質問をされるのだろう・・・」という気持ちになります。

次に、要介護認定プロセスの後半戦は、介護者とその家族は「ひたすら待つばかり」です。通常は1ヶ月くらい(原則30日以内)ですが、医師が忙しい場合は、もっとかかるケースもあります。

知らない人が自宅に来たり、ただ結果待ちだったりと不安です。

不安?じゃあシミュレーション(模擬試験)をやってみたら?

実は、調査員による認定調査(一次判定)の使われる「質問項目」は、全国一律で統一されています。調査員によって、質問の順番が変わることはありますが、質問の中身は同じです。

この質問内容をそのまま使って、それに答えてもらうことで「大まかな要介護認定の結果」を出してくれるシミュレーションが、インターネット上で複数公開されています。しかも、どれも(だいたい)無料です。

もちろん、こうしたシミュレーションは、あくまでも「目安」に過ぎません。調査員による「特記事項」や、最も権威がある「医師の意見書」を抜きにしたものです。ここは特に注意してください。

とはいえ、調査員にされる質問を事前に理解できたり、日常的に被介護者(要介護者)のどのような点に注意すればよいかもわかるので、勉強にもなります。

KAIGO LAB編集部によるピックアップ

要介護認定(一次判定)のシミュレーション・サイトは複数あるので、どれが良いか、迷ってしまいます。そこで、KAIGO LAB編集部では、複数のシミュレーション・サイトを勝手に評価して、以下3つのもの(初心者向けからプロ向けまで)を「オススメ」として、独断でピックアップしました。もっと良いものがあるという場合は、お問い合わせからご連絡ください。

オアシスナビ;要介護認定シミュレーター

http://www.oasisnavi.com/simulation/

サイトも見やすく、動作もサクサクしていて、使いやすいです。また、素人向けに意識されて作られているため、比較的わかりやすいです。最後に、住んでいる都道府県と市町村を聞かれますが、そこは嫌なら正直に答えなくても、判定結果は得られます(ただ、これを無料公開してくれた人々に申し訳ないので、問題のない人は正直に答えましょう)。

初心者は、まずは、このサイトからはじめるとよいでしょう。ただ、このサイトの問題点は、結果の要介護レベルだけしかわからないということです。その点に満足できなくなる場合には、以下の2つのサイトに頼ることになります。

上越歯科医師会;平成21年度版/要介護認定一次判定シミュレーション

http://www.j-dental.or.jp/JEDA/oralcareC/nintei/nintei21.php

サイトはストイックで、いかにもプロ向けではあります。しかし、調査員の判定項目や、医師の意見書項目まで入力可能になっていて、マニアックです。さらに判定結果のレポートが詳細で、要介護認定の考え方を深く理解できるようになっています。

専門用語が多くてわかりにくい部分もありますが、検索をしながら進めれば、なんとかなります。このサイトに慣れると、初心者向けのサイトでは満足できなくなる・・・かもしれません。ただ、このサイトはちょっと古いのが弱点でしょうか。

尾形医院;認定調査(基本調査)入力画面

http://www.o-ga-ta.or.jp/2000/cgi-bin/kaigodo/

これもプロ向けでしょう。先の上越歯科医師会のものと似ているのですが、こちらは「介護認定審査会」で使われる報告資料と同一のフォーマットで一次判定の結果を表示してくれるというところが優れています。ちなみに、こちらが、KAIGO LAB編集部の内輪では、一番評価が高いシミュレーション・サイトでした。

小さな注意点としては「1-1:麻痺」と「1-2:間接の動く範囲」の質問項目だけ、課題をクリックしても、デフォルトの課題が「ない」というところのチェックが消えないエラーがあります。そこだけ手動でチェックを消さないと動作しないので気をつけてください。
 

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

ビジネスパーソンが介護離職をしてはいけないこれだけの理由