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幸運の女神は、なかなかやってきません。白馬の王子も、どこにいることやら。ネギを背負ったカモが、自宅の呼び鈴を鳴らしてくれたことはあるでしょうか。どれも、ただ待っていて、向こうからやってくることはなさそうです。
あたりまえなのですが、これらは全て確率の問題です。サイコロで1の目を出すためには、何度もサイコロを振ればよいわけです。同じように、幸運の女神も、白馬の王子も、ネギを背負ったカモも、どれだけの数、それらを求めたのかということと相関しているはずです。
もちろん、はじめて買った宝くじが当たるような人がいることも事実です。しかし、そうした天文学的な確率の当たりは得られないにしても、宝くじレベルの幸運でなければ、たいがいの幸運は、それを求めた数によって得ることが可能です。
そもそも、高齢者の数が増え、その子供の数が減るというのが少子高齢化です。であれば、介護というのは、程度の差はあれ、誰の人生にも起こることです。介護をすることも、介護をされることも、どちらも、あたりまえに起こるのです。
もちろん、しっかりとした介護予防や、介護の状態をこれ以上悪化させないためのリハビリなどを行うことで、介護の負担を減らそうとすることは重要です。それでもなお、介護が必要な状況が生まれてしまうのを避けることは難しいものです。
そうしたとき、同じ介護をするにせよ、その中には幸運な介護とそうでない介護がありそうです。相性のよいケアマネ、ヘルパーに出会えて、要介護者にぴったりのデイサービスも見つかり、医師もリハビリを担当してくれる作業療法士ともうまくやれる介護は実在するのです。
このように、優れた介護支援を得ることで、見かけよりもずっと負担の少ない介護を実現している人に共通するのは「たくさん試している」ということです。理想に近い介護ができている人は、介護について勉強し、相談し、家族会なども利用して、介護支援をお願いする相手を選んでいます。
逆に、色々と介護に不満のある人は、はじめに担当してくれたケアマネを変更することもなく、介護事業者もケアマネに言われるがままにしていたりします。不満があっても、ケアマネを変えたりすることは検討していなかったりするのです。
特に遠距離介護(要介護者の自宅から遠く離れたところに介護者である家族がいる介護)においては、様々な介護支援を上手に組み合わせることが求められます。遠距離介護をする人こそ、情報収集と、いろいろと試してみるということを心がける必要があるでしょう。
「いろいろ試してみたけれど、ダメだった」という人と「いろいろと試してみて、やっと見つけた」という人の違いは、試している回数です。あと1つ、試してみたら、介護の負担が大きく変わるかもしれません。こうしたことは、介護に限ったことではないですね。
少しでも運のよい介護をするためには、家族会と自治体の介護窓口を活用することが、具体的にできることです。この2つのアクションについて、以下、過去記事へのリンクを示しつつ、簡単にまとめておきます。
『家族会への参加で得られる、一番大切なこと』でも述べたとおり、介護の難しさは、情報が多すぎて、どの情報が自分の役に立つのかということを判断できないことにあります。こうした情報の海を乗り越え、具体的なアドバイスができるのは、介護の先輩です。そうした介護の先輩に出会うためにも、家族会への参加を検討する必要があります。家族会についての詳細は『介護をする家族が集う「家族会」の背景と運用上の注意点』を参照ください。
『自治体(市町村)の介護支援を使わないと大損する』でも述べたとおり、自治体(市町村)の窓口に相談をしている人は、なんと20%にも満たないのです。介護に関する最新のおトク情報があるのは、自治体の窓口です。注意したいのは、介護の相談を受け付けている自治体の窓口は、それぞれ介護保険課、高齢・障害支援課、高齢福祉課、高齢福祉介護課、高齢者いきいき課・・・という具合に、名前が異なることです。まずは、要介護者の暮らしている自治体の受付で「介護の相談をしたい」ということを言ってみてください。
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