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介護のワンストップショップは実現可能だろうか

介護のワンストップショップは実現可能だろうか

細分化されすぎている介護サービス

例えば、実質的に入所することで介護サービスを受ける入所系サービスと言われるものだけでも、軽費老人ホーム、グループホーム、特別養護老人ホームなどが思い浮かびます。ここに、民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅なども含めると、入所系だけでもどれを選ぶべきか、迷ってしまいます。

この裏では、使える介護保険料の限度額が異なったり、補助金が出ているところと出ていないところがあったり、実に不透明です。こうしたお金に関する部分は、国民から徴収されている税金や介護保険料です。そうした国民のお金が、不透明な形で配分されているというのは問題でしょう。

介護業界にいる人であれば、それぞれの特徴を把握しているでしょう。しかし、一般の人々からすれば、こうして細分化されている状態は、ユーザーフレンドリーとは言えません。ワインに詳しくない人に対して、ワインの名前だけが記載されている長いリストを渡しても、自分に合っているワインを選ぶことができないことと同じです。

介護のワンストップショップが求められている

介護を必要とする人とその家族は、介護の負担を下げ、家族のみんなが介護によってバラバラにならず、それぞれが自分らしい人生を生きることを望んでいます。先に述べたような介護サービスの細分化が起こっているのは、本当は、こうした望みを少しでも叶えるためです。

しかし、介護サービスのユーザーのほとんどは、介護業界に詳しくないのです。ワインであれば、顧客の希望を聞いて、顧客に合っているワインをオススメしてくれるソムリエがいます。介護サービスにも、こうしたソムリエのような存在が必要です。

一つの窓口で、必要なものの全てが入手できる店舗のことをワンストップショップと言います。介護にも、ソムリエのいるワンストップショップが求められています。しかし、そうしたワンストップショップは、実現可能でしょうか。

本来であればケアマネの仕事ではあるが・・・

介護サービスのソムリエという立場は、本来であれば、ケアマネの仕事でしょう。しかし、そもそもケアマネとはどういう存在なのかというところからして、一般の人はそれほど理解してくれている訳ではありません。ワインを知らない人は、ソムリエの存在も知らないことに似ています。

本当は、こうしたワンストップショップには、もっと人工知能のようなITツールが利用されるべきではないかと思うのです。そのほうが、ケアマネの負担も下がり、ケアマネは、もっと、利用者(要介護者)のQOL向上といった付加価値の高い仕事をすることができるようにもなります。

問題は、そうした人工知能をトレーニングするための基礎となるデータ(教師データ)は、どこから入手するのかという部分です。入所系の話だけからしても、同じ特別養護老人ホームであっても、中身は施設ごとにかなり異なります。そうした中身は、誰がどこで把握しているのでしょうか。なかなかに難しいところです。

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