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介護業界の構造と課題【KAIGO LAB SCHOOL 第4回授業】

介護業界の構造と課題

KAIGO LAB SCHOOL は、介護業界で働く若手人材向けのビジネス・スクールです(授業料無料)。理念は「日々の業務課題を高いレベルで解決し、その解決策を介護業界全体に広め、もって介護業界の発展に大きく寄与する人材を輩出する」です。今回は、1期生向け第4回目の講義となる『介護業界の構造と課題』の様子を報告します。

近代福祉の起こり

今回の講義は、KAIGO LAB SCHOOL 副学長の飯塚裕久(いいづか・ひろひさ)による、介護業界の全体構造に関するものでした。講義は、まず、そもそも、人類の社会福祉がどのようにして発生し、どういう特徴を持っているのかについての解説からはじまっています。

近代福祉の起こりとして、国家に依存するのではなく公共性に依存した福祉である「福祉絶対主義」をとなえた哲学者イマヌエル・カント(Immanuel Kant)、はじめて「福祉国家」という言葉を用いたスウェーデンの政治家グスタフ・メッレル(Gustav Möller)、「ゆりかごから墓場まで」という言葉でも有名な『ベバリッジ報告』をまとめたウイリアム・ベバリッジ(William Beveridge)らが紹介されています。

その上で「福祉」を「社会的な困りごとに対してアクションを起こすこと」と定義しています。ここで「現代の日本におけるベバリッジ報告をまとめるとしたら、どのような社会的な困りごとが挙げられるか」というテーマでの議論が行われました。

日本の高齢化の状態について全体像をつかむ

もし日本が国民100人で構成される国だとしたら、15歳未満は12.8人、65歳以上は26.0人という状況にあります。保育所に入所している子供は1.7人で、生活保護受給者も1.7人、介護サービスを受けている人は4.0人、そして年金受給者は24.1人になります。

日本における1日を見てみると、日々生まれている赤ちゃんが2,749人であるのに対して、日々亡くなっている人は3,488人(がん1,008人、心疾患539人、脳血管疾患313人)です。人口減少社会の現実も、こうして1日あたりで考えてみるとイメージがつきやすいかもしれません。

また主要国における高齢化率の推移についても、解説が行われました。フランスとスウェーデンにおいて出生率の改善がみられるものの、長期的には、世界各国において高齢化が進行することが示されました。特に、中国や韓国などのアジア各国においては、急激な高齢化が予想されています。

介護業界の現状

そもそも、日本の介護保険制度は「走りながら考える」という合意のもとに、スタートされたものでした。そのために、過去には何度も方針が変更され、また、これからもこうした変更が行われて行きます。

ですから、介護業界において事業を行うということは、社会的に様々な変化がある前提での事業計画の立案と実行が求められます。変化をとらえられないと、介護事業者は、簡単に破綻してしまうのです。そうした中で、無視できない変化がいくつかあります。

高齢者を家族ではなくて社会全体で支えるという理念のもと、2000年4月に誕生したのが、現在の介護保険制度です。その2000年から現在までで、まず、要介護者の数は2.7倍になっています。居宅サービス利用者は3.8倍に、施設サービス利用者は1.7倍にふくれあがっています。

介護保険制度の社会的な認知が進んだのは良いことですが、それだけ、国の財源が圧迫されているという点は無視できません。介護保険は3年に1度、医療保険は2年に1度の法改正があります。6年に1度は、介護と医療に関する大きな同時改正が行われます。

過去の同時改正においては、要支援と地域密着サービス(2006年)、地域密着サービスの拡充(2012年)が行われてきました。介護事業者としては、次の2018年の改正で、どのような方針が示されるのかを予想して事業を行わないとなりません。講義では、この2018年の同時改正における論点が示され、それぞれについて、さらに詳細な情報が提供されました。

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ありがたいことに、KAIGO LAB SCHOOL へのお問い合わせが増えてきています。2期生として参加したいというものがメインですが、メディアからの取材申し込みや、講師として参加したいという方からのお問い合わせもあります。こうしたお問い合わせについては、以下、KAIGO LAB のお問い合わせフォーマットから、お願いしております。はげましのメッセージでも構いませんので、お気軽にご連絡ください。

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