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認知症の人には、世界がどう見えるのか【動画19】

認知症の世界

認知症の人には違う世界が見えている

認知症の人は、視野が極端に狭くなるといったことは、知識としては理解できます。しかし、それが実際にはどのような印象なのかということについては、想像力を働かせるくらいしかできなかったりします。

これを、動画として再現してくれているものがあります。DVDのサンプルとしてアップされているものですが、このサンプル部分だけでも参考になります。とにかく、周囲の情報が一気に自分の中に入ってきて、自分だけが違う世界にいるような、そうした感覚になるようです。
 

怖いという感情でいっぱいになる

もちろん、これは認知症の人であれば全てこうだというわけではありません。ひとつの事例として理解する必要があります。それでも、まず、視野の狭さだけでも怖くなります。周囲がみえず、手元くらいしか見えない状態では、車から降りるだけでも怖いです。

意図していないのに、自分の知らない世界に来てしまった、戻らなくてはという気持ちにもなるようです。ビルを見ると、ビルが自分のほうに迫ってきて、まるでビルが自分に向かって倒れてくるようです。

周りにいる人は、自分の気持ちになどおかまいなしで、とにかく言葉の嵐を打ち付けてくるように感じます。ささいな刺激が強調され、あたまの中が情報でパンクしそうになります。とにかく、何がそこにあるかわからないこと自体が恐怖として感じられるようです。

わずか数メートルの移動ですら、本人にとっては、長い長い恐怖体験なのでしょう。こうした気持ちは、健康で若いうちは、追体験することができません。だからこそ、こうした動画には大きな意味があると思います。

私たちは、本当の意味で他人を理解することはできない

本当の意味では、私たちは、他人を理解することはできません。認知症といった、脳の病気を患っている人のことであればなおさらです。ただ、その人の脳内で起こっていることを追体験することはできなくても、それを「理解したい」と思うことはできます。

「あなたのことを理解したい」という気持ちだけでも、なんとか相手に伝えることができればと思います。認知症の人に対しては、これさえ難しいことも多いものです。それでもなお、私たちは、愛する人のことを知りたいと思うし、それ自体が愛するということなのかもしれません。
 

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