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高齢者世帯(65歳以上)の5割以上が、年間200万円以下の年金収入で暮らしている現実。

アリとキリギリス

高齢者世帯の現実を知っておきたい

65歳以上の高齢者世帯(1221万世帯)のうち、5割以上が、年間200万円以下の年金収入で暮らしています(2014年)。貯金のある人もいるでしょうが、どうでしょう。いざという時のために、そうそう貯金を切り崩すこともできないと思います。

ご存知のとおり、今後、年金の財源も減っていき、私たち現役世代が年金をもらえるころには、もっと厳しい状況になっていることが予想されます。現時点で5割以上というこの数字は、今後、どんどん高まっていくでしょう。

KAIGO LAB では、これまで、低所得の高齢者向けの社会福祉が悪化していく現実について、反対の立場をとっています。それは、今の、低所得の高齢者が悲惨だからというだけではありません。それはまぎれもなく、私たち自身の未来だからでもあります。全く、他人事ではないのです。

晴れの日に、雨の心配などしないのが人間

とはいえ、私たち人間は、晴れの日に、雨の心配をしないという特徴を持っています。貧困は、少なくとも過半数(おそらくは大多数)の日本人に訪れる未来なのですが、「まさか自分が」と考えるのが人間らしい人間なのです。

今から貯金をしたりして、将来に備えるというのも大事なことかもしれません。しかし、それ以上に大事なのは、今の政治に興味をもち、低所得の高齢者に対する政策に注目することです。

いざ、自分がその立場になってから「なんとかしてくれ!」と叫んでも、それは、自分が投票した政治家が決めてきたことです。その時点からでは、どうにもならないでしょう。

アリとキリギリスの寓話には2つのバージョンがある

『アリとキリギリス』(イソップ寓話)は、とても有名ですよね。あの寓話、実は、本来のバージョンと、子供向けのバージョンがあるのをご存知でしょうか。みなさまも、どちらかで、記憶しているはずです。

夏に遊び呆けていたキリギリスと、夏から冬に備えて頑張っていたアリがいました。冬がやってきて、キリギリスは食べるものがなく、アリに助けを求めます。このとき、アリがキリギリスに食料を恵んであげるというのが、子供向けに変更されたバージョンです。そして、アリはキリギリスを無視して、キリギリスは死んでしまうというのが、本来のバージョンでした。

本来のバージョンは「キリギリスがあまりにもかわいそうだから」とか「アリが残酷すぎるから」という理由で、子供向けとしては、ハッピーエンディングに変更されたわけです。

しかし、寓話とは本来、そこに人間の本性をあきらかにする怖さがあるものです。ギリギリすのように暮らして、悲惨な末路をたどった人が多いからこその寓話であり、そこから教訓を学び取ってほしいという昔の人の願いが込められているのが『アリとキリギリス』なわけです。

※参考文献
・Business Journal, 『高齢者世帯の5割が年金収入2百万以下!現在40代以下の人々は「死ぬまで貧困世代」』, 2016年1月14日
 

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