閉じる

第一生命、認知症保険に参入!

第一生命、認知症保険に参入!

認知症の保険

認知症に苦しむ人は、2025年の時点で700万人にもなると予想されています。軽度認知障害(MCI)まで含めると、この数字は1,300万人になります。こちらの数字で考えると、国民の10%を超える人々が、認知症を抱えて生きていくということです。

認知症になった場合、その治療や介護のために、お金が必要になります。そうした将来のリスクに備えて、認知症をカバーする保険が、これまで、太陽生命保険と朝日生命保険によって開発され、販売されていました。太陽生命保険と朝日生命保険は、中堅の保険会社です。

これらの保険の売上は、とても好調だと聞きます。当然、大手保険会社も、認知症を対象とした保険の開発を急いでいます。そうした中、第一生命保険が、認知症保険の販売を開始するというニュースが入ってきました。以下、SankeiBizの記事(2018年11月20日)より、一部引用します。

第一生命保険は20日、大手生保としては初めて「認知症保険」を発売すると発表した。これまで認知症は介護保険などに特約として追加する形でカバーしていたが、今回は認知症だけを保障する保険として打ち出す。「人生100年時代」の到来を見据え、市場拡大の目算が大きく、シニア層の関心も高い商品を提供する。

新たに発売されるのは「かんたん告知『認知症保険』」。認知症と診断されると給付金が出るタイプで、12月18日の発売を予定している。都内で開かれた発表会で、第一生命の南部雅実常務は「健康不安があり今まで介護保険に入りにくかった高齢者のために開発した」と語った。(後略)

介護の保険は3段で考える?

介護の保険は、まずは、公的な介護保険制度が基礎になります。これは、日本に暮らしている40歳以上の人であれば、強制的に加入することになります。ですから、自分や自分の家族に介護が必要になったら、まずは、公的な介護保険制度を頼ることになります。

次に、介護の保険になるのは、意外かもしれませんが、自治体や企業がそれぞれに準備している仕事と介護の両立を支援する制度です。自治体によっては、独自で保険を準備しているところがあります。また、企業によっては、直接的に支援金や見舞金が出るケースも増えてきています。

そして最後に、今回のニュースになったような、民間の金融機関によって開発されている保険があります。これは、自分の判断によって選択し購入するものですが、公的な介護保険制度と、自分が勤務する企業の支援制度では不足と考える場合、頼れる存在になっていくでしょう。

このように、介護の保険は、公的な介護保険制度を基礎としながら、その上に自治体や企業の支援制度が乗り、そして最後に民間の金融機関による保険商品がかぶさるという3段でできています。この3段を意識して、自分の人生を設計していく必要があります。

これから民間の保険商品は増えていく

先の3段で考えると、基礎となる公的な介護保険制度と、自治体や企業による独自の支援制度は、自分ではどうにもならないものです。国や自治体の社会保険財源は枯渇してきているので、今後は、この1段目と2段目が充実していくということは、あまり期待できません(企業の支援制度は充実していく可能性が高いですが)。

そうなると、これからの日本で重要になってくるのは、自分で選択し、自分でお金を払って加入する民間の介護保険でしょう。金融機関も、これに気づいており、今後は、民間の保険商品が充実していくと考えられます。

今のところ、特に認知症という領域では、太陽生命保険、朝日生命保険、第一生命保険の3社しかありません。しかし、ここは今後、激戦区になっていくことでしょう。それぞれに独自性をもたせてくるはずで、選ぶのも大変ですが、こうした競争があればこそ、商品はより高度化していくわけです。

日本は、世界に先駆けて、人類史上かつてなかったほどの高齢化社会に突入しています。そこで生まれてくる商品は、日本における高齢化の問題を解決したり改善したりするだけではありません。将来の日本の輸出産業を生み出す、日本の将来にとって重要な商品であることを忘れるべきではありません。

※参考文献
・SaikeiBiz, 『第一生命が大手初の認知症保険 「人生100年時代」で市場拡大見込む』, 2018年11月20日

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

ビジネスパーソンが介護離職をしてはいけないこれだけの理由