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高齢者の自己破産が止まらない・・・

高齢者の自己破産が止まらない・・・

高齢者はお金がある?そんなことはありません

一般に、高齢者はお金があると考えられています。実際に、個人金融資産の6割を高齢者が持っていると言われます。ただ、ここには大きな二極化が横たわっており、60歳以上の6割以上が「老後の資金が足りていない」と考えているのが実情です。

そうした中、高齢者の自己破産が増えてきています。アメリカでは、すでに高齢者の自己破産は社会問題になっています。これが日本でも顕在化してきています。以下、Yahoo! Japanの記事(2018年9月19日)より、一部引用します。

最近流行したワードである「老後破産」。現在、日本人の16人に1人が、老後破産状態にあるとも言われています。残念なことではありますが、今後、医療の進歩により平均寿命が延びれば、さらに多くの人が老後破産に陥ることも予想できるでしょう。長寿は、金銭面において間違いなくリスクなのです。(中略)

直近3年間で毎年6万件ほどの自己破産が発生しているのです。(中略)一番多い借り入れ理由は、「定収入・収入の減少」になります。(中略)サラリーマン世帯は年金生活に突入すると、約半分の収入で生活しなければならないということなのです。給料が半分になって、生活を維持できる世帯は多くありません。(後略)

親の介護費用を支払っている人は約半数

介護が必要な人の約半数は、必要となる介護のための費用を子供が負担しているという調査があります。それはすなわち、自己破産の一歩手前という高齢者が多数いることを示しているでしょう。

では、そうして、親の介護の費用を支払っている子供には、十分な貯蓄があるのでしょうか。ここ20年ほど、サラリーマンの平均年収も世帯年収も下がり続けています。普通に考えれば、貯蓄が昔よりも増えているとは考えにくいのです。

親の介護にかかる費用を支払った子供たちが、いざ、自分に介護が必要になれば、すぐに自己破産ということにもなりかねません。これをカバーする保険が登場しているほどですから、このリスクは小さくないということでしょう。

所得が上がっていかないと大変なことになる

今後、現役世代の所得が上がっていかないと、高齢者の自己破産が増えることになるでしょう。なんとか高齢者の自己破産を食い止められたとしても、そのために貯蓄できなかった現役世代が高齢者になったころには大自己破産時代になってしまいかねません。

現役世代の所得が上がっていくことが必要なのですが、これは、長いこと認識されながらも、現実には逆方向に動いてしまっています。基本的には、日本特有の解雇規制がこの背景にはあるのですが、その認識は広がりません。

どんな方法でも構わないので、とにかく、日本の平均所得が上がっていかないと、本当に大変なことになります。一部では、少ない年収でも生きられることをよしとする流れもありますが、それはミクロな個別には正しくても、マクロには間違った考え方です。

※参考文献
・Yahoo! Japan, 『増加する高齢者の自己破産…老後資金の不足に備えるには?』, 2018年9月19日

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