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銀行経由のハイリスクな金融商品に注意してください!

銀行経由のハイリスクな金融商品に注意してください!

銀行が苦しくなってきている

銀行の経営が苦しくなってきています。本質的には、日本の経済成長が止まり、資金需要が低下しているためです。人工知能の台頭により、巨大なリストラもニュースになりました。こうした状況を受けて、学生の就職先としての銀行人気も、急速に陰りを見せています。

人口減少と高齢化によって、今後の日本には、経済成長は期待できません。そうなると、銀行の経営は、ますます厳しくなっていきます。いまはまさに、銀行が生き残りをかけて、収益の改善に血眼になっている時代といっても過言ではありません。

そうした背景から、銀行が、金融知識に乏しい高齢者をターゲットにしはじめています。もちろん、これは完全に合法であり、銀行の立場からすれば、正当な経営努力ということになります。ただ、周囲に高齢者がいる現役世代としては、ここはかなり警戒しないとならない場面です。

銀行は様々な金融商品を取り扱える

銀行は、かつては、リスクの高い金融商品を扱えなかったのです。しかし1997年には、投資信託が扱えるようになりました。そして2001年からは保険の販売が認められています。かつての銀行は、リスクの少ないサービスだけしか提供できなかったのです。いまの高齢者は、そのころの銀行のイメージを持っています。

しかし、こうした高齢者の銀行に対するイメージは、もはや、現実のそれとは大きく異なります。日本の銀行は、金融商品の売買によって儲けを出すようになっており、一昔前の証券会社と実質的には変わらない存在になっています。

こうしたイメージのギャップは、銀行の営業コストを下げています。普通はリスクが高くて、購入を躊躇するような金融商品であっても「銀行がすすめるのだから大丈夫」といったことで、比較的安易に購入されてしまうのです。以下、女性自身の記事(2018年9月17日)より、一部引用します。

「母が『銀行にある』と言った3,000万円が、ふたを開けたら、1,000万円もなかったんです」怒りを隠せないのは教育・子育てアドバイザーの鳥居りんこさん。母・Aさんが有料老人ホームに入居するときに、鳥居さんは初めて「入居金はあるか」と、親の財産を聞いたという。(中略)

「母は運用上手とおだてられ、上顧客だけの特別な分配金だと思っていたのでしょう。元本が目減りしているなんて、想像すらしなかったと思います」(中略)銀行に勧められるまま、外貨でリスクの高い投資を行い、投資信託の値が下がって損が出るたびに売却し、別の投資信託を購入する。これが繰り返され、その都度、銀行には手数料が入る。(後略)

銀行が悪徳ということではないからこそ怖い

これで本当に銀行が悪徳であれば、国によって規制がかけられ、指導が入るだけの話です。しかし、こうした銀行の活動は、営利企業として合法であり、問題がない場合がほとんどです。実際に、銀行がすすめる金融商品を購入したことで、よい結果となっているケースもあるでしょう。

問題は、むしろ、銀行は悪徳ではないという部分にこそあります。悪徳ではないので、規制もききません。そうなれば、お金や投資について、基本的な知識を持たない個人の側に、すべての責任がかかってきます。

経済の世界は、血の流れない戦争でできています。そうした戦場に、武器を持たないで参加すれば、どういう結果になるかは、明らかでしょう。自分がよく知らない世界で戦って勝てるほど、経済の世界は甘くはありません。

さらに実は、金融資産の管理能力は、年齢が上がるにつれて下がることがわかっています。これは特にAAFV(Age-Associated Financial Vulnerability)と呼ばれ、世界的な関心を集めています。こうしたことと合わせて、私たちは、親の資産防衛について考えなければならないのです。

※参考文献
・女性自身, 『知識ない高齢者狙い…大手銀行“ハイリスク投信”の現状』, 2018年9月17日
・DIAMOND, 『就活生の「銀行離れ」に歯止めがかかりそうにない真の理由』, 2018年3月2日

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