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アメリカで高齢者の破産が急増中?日本もこれに続くことになる

アメリカで高齢者の破産が急増中?日本もこれに続くことになる

アメリカで急増する高齢者の破産

アメリカで高齢者の破産が急増しているという報道がありました。この背景には、日本と似たような状況があり、対岸の火事とは言えないものになっています。まずはBusiness Insiderの記事(2018年8月9日)より、一部引用します。

1991年以降、破産を申請する65歳以上の割合は3倍に増えた。ニューヨーク・タイムズがConsumer Bankruptcy Projectの調査を引用して報じた。調査は895件の個人破産に注目し、このうち19歳から92歳の個人を対象にアンケートを実施した。(中略)

これは、社会保障給付金の全額支給の後ろ倒しや自己負担分の医療費の増大、年金保険料の上昇、収入減といった複数の経済的な要素が重なった結果だ。リソースの限られている世代に高齢化のコストを押し付けたことで、破産に向かう高齢者が増えている。

調査によると、65歳以上で破産を申請した人の財産の中央値は1万7390ドル(約190万円)。同世代で破産していない人の場合、その中央値は25万ドル(約2800万円)以上だ。(後略)

日本もこれと似た社会環境になってきている

アメリカにおける高齢者の破産の背景には(1)医療や介護の自己負担の増加(2)年金などの社会保険料の上昇(3)貯蓄や収入の減少、といったことが挙げられています。この3つは、全てそのまま、日本にも見られる社会環境です。

まず、医療や介護の自己負担部分は、どんどん上がってきています。実質的な税金である社会保険料の上昇も、止められそうもありません。そして日本の高齢者世帯の6割が「貯蓄が足りない」と考えています

日本は、超高齢化社会に突入するだけでなく、大破産時代を迎えることになる可能性が高いのです。破産したら、生活保護になるでしょう。しかし日本の生活保護は、財源の問題から切り下げが続いています。この財源を確保するために増税すれば、破産する人が増えるだけなので、もはや八方ふさがりです。

破産した親を支えていくことになる時代

しっかりと自立した人生を送れている現役世代であっても、親が破産してしまうと、金銭的な支援が必要になります。考えたくありませんが、そうして金銭的な支援をしていると、自分の老後のための貯蓄ができなくなります。次の破産は、自分の番という未来が、すぐそこに迫っているわけです。

もう、今の状態を維持することはできないのです。しかしそれは、遠くから山火事が近づいてきているようなもので、まだ、なんとかなっているという点が難しいのです。しかしどこかの時点で、日本全体の構造が強制的に変化させられる時がきます。

ハードランディングは、大きな社会不安となり、危険です。しかしどうしても、人間というものは、ハードランディングを避けられないようにできているようです。私たちは、そうしたハードランディングが起こることを前提として、人生を主体的に設計していかないとなりません。

※参考文献
・Business Insider, 『日本は大丈夫? アメリカで急増する65歳以上の破産とその原因』, 2018年8月9日

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