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大企業で働いている人は(特に)徴収される介護保険料の増額に注意してください。

大企業で働いている人は、徴収される介護保険料の増額に注意してください。

給与から引かれる介護保険料は上がり続けます

日本の介護に必要となる財源として、日本で働く人が40歳以上になると、給与から介護保険料が引かれるようになります。多くは天引きです。この具体的な金額の計算方法が2017年8月から変更になっています。簡単に言えば、大企業などで働いている比較的高い報酬を得ている人の介護保険料が上がることになります。

厚生労働省の試算では、この変更によって、介護保険料の負担が増える人は約1,300万人にもなります(収入の低い人は逆に下がると試算されています)。また、介護保険料の負担の増額は今回で最後ではなく、今後20年くらいは上がり続けるという前提で考えておく必要もあります。

長期ローンを組んでいたりすると、ここはかなり深刻なダメージになる可能性のあるところです。長期ローンの多くは、現在の収入が極端に減らない前提で、また、金利や物価が上がらない前提で組まれています。しかし少なくとも、収入の面では、昇進昇格が見込めない場合、今後は長期に渡って確実に減っていくのです。

今回の変更はたいしたことない?

今回の変更はたいしたことない、と考えている人は要注意です。なぜなら、今回の変更による影響は、段階的にやってくるからです。実際に、これから2018年度までは、介護保険料のうちの半分は過去の方法で計算され、残りの半分が新しい方式で計算されています。このため、変更の影響はまだ少ないのです。

しかしこれが2019年度になると、1/4が過去の方法で計算され、残りの3/4は新しい方式で計算されるため、負担はさらに上がります。そして、2020年度からは、完全に新しい計算方法に移行される予定になっているのです。今回の変更による真の影響が見えるのは、2020年度からなのです。

残業できない環境が整いつつあり、同時に、天引きされる介護保険料は高くなっていきます。給与そのものをあげないと生活が苦しくなっていくはずですが、そこは会社の業績次第というところもあり、昇進昇格を得ないと、なかなか難しいでしょう。

介護にもっと興味を持ってもらいたい

いまのところ介護とは無縁の生活をしていると考えている人であっても、介護保険料の徴収という形で、介護に関わっているのです。そして今後は、日本のさらなる高齢化を受けて、介護保険料は継続的に増額されていきます。

誰もが、そうして徴収される介護保険料が、具体的にどのような使われ方をしているのかに、もっと目を向けるべきだと思います。そして、いかに文句を言っても、介護保険料として徴収されるお金では、日本の介護はまかないきれないという現状を理解してもらいたいです。介護保険料とは別に、税金も投入されているにも関わらず、です。

脅しではなく、道端で死亡している高齢者の姿を日常的に見ることになる日は、そう遠くありません。介護保険料は、そうした状況が生まれてしまうことに対する防衛戦の構築に使われているのですが、全く足りていないというのが実情です。徴収される介護保険料は、今後、2倍、3倍という勢いで増額される可能性も高いのです。

それは困ると言っても、いざ、自分に介護が必要になれば、これに助けられることになります。介護保険料は、すべての人にとって必要な保険のためのお金であり、これ自体を減らしていくことは(今後20年程度は)できません。まずは、徴収される金額を注意深く確認しつつ、長期的に無駄な支出を抑えることが大事になるでしょう。

※参考文献
・NIKKEI STYLE, 『大企業社員は手取りが減る? 意外に知らない介護保険』, 2017年10月19日

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