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社会福祉協議会(社協)による高齢者の住まい探し支援がある

社会福祉協議会(社協)による高齢者の住まい探し支援がある

社会福祉協議会(社協)とは?

社会福祉協議会(社協)とは、日本の社会福祉の推進を目的とした民間団体です。民間団体ではありますが、社会福祉法によって様々な規定が設けられており、運営費には公費も充てられていることから、半官半民の組織になっています。大介護時代を前に、公的な組織では難しい、半官半民ならではの柔軟性が期待されています。

社会福祉協議会は、都道府県の行政と連携し、都道府県の単位での運営がなされてきた歴史があります。とはいえ現在では、これらを束ねた全国社会福祉協議会(全社協)もあり、また、政令指定都市や市区町村といった単位での社会福祉協議会も存在しています。

社会福祉協議会は、社会福祉の世界にいない場合、なかなかその活動の内容が見えにくいものです。しかし社会福祉協議会は、低所得者へのお金の貸付や地域の見守り、各種災害時の窓口機能など、様々な社会福祉活動においてなくてはならない存在になっています。

高齢者の住まい探し問題について

日本の住宅は、その9割までもが民間の所有物件です。ですから、日本における住宅は、市場の原理によって動いているわけです。しかし市場の原理は富裕層に有利になるようにできており、結果として、要配慮者(高齢者、障害者、外国人、低所得者、小さな子供のいる家庭など)に対して冷たい対応をします。

実際に、自分が物件の大家だと思ってみてください。要配慮者に対して家を貸すことには、どうしても家賃をもらえないリスクがつきまとうことに気づくでしょう。さらに、自分が借金をしてまで取得した物件で死亡されてしまったりすれば、物件の価値に影響があり、困ったことにもなります。

国土交通省が実施した大規模調査の結果、高齢者が入居することに対して「問題あり」とする大家は70.2%にもなりました。高齢者であるというだけで、自分が暮らすための住居を見つけることが困難なのです。これからますます高齢化が進む日本において、この問題をこのまま放置しておいて良いはずはありません。

福岡市の社会福祉協議会の取り組み

市場の原理ではうまくいかないところでこそ、社会福祉協議会が活躍します。この高齢者の住まい探し問題に対して、福岡市の社会福祉協議会が優れた取り組みを見せています。以下、yomiDr.の記事(2018年7月24日)より、一部引用します。

孤独死などを懸念し、高齢者への賃貸に二の足を踏む大家や不動産会社に対し、入居後の見守りから、葬儀や家財処分まできめ細かく対応する枠組みを示すことで、転居先探しを支援する取り組みもある。(中略)

安否確認は、福岡市社会福祉協議会が中心になって運営する「住まいサポートふくおか」が用意したサービスの一つ。(中略)ほかのサービスには、葬儀、入居者が亡くなった後の清掃・原状回復、納骨などの有料のものもある。(中略)

支援を始めて間もなく4年。この枠組みを利用して、80歳代を中心に約180人が転居することができた。福岡市社協の担当者、栗田将行さんは、「家族や親族の関係が希薄になる中、転居に困る高齢者は今後も増えるだろう」とした上で、「地域にあるサービスを組み合わせ、その役割を代替していくことが必要だ」と話す。(後略)

高齢者の住まい探しに困ったら社会福祉協議会に相談してみよう

こうした取り組みは、全国に広がっていくべきものですし、社会福祉協議会であれば、それぞれに検討しているはずです。もし、高齢者の住まい探しに困っていたら、いちど、地域の社会福祉協議会に相談してみることをオススメします。

このとき、もし、市区町村の社会福祉協議会ではサポートできないと言われてしまっても、諦めないでください。引越し先として検討できる別の市区町村の社会福祉協議会はもちろん、都道府県の社会福祉協議会にも相談してみると、別の結果になる可能性もあるからです。それこそ、福岡市への引越しなら、すでに支援があるわけですから。

そう考えると、今後の日本では、充実した支援を行う社会福祉協議会がある地域の地価が上がるということにもなるでしょう。当たり前のことですが、その地域の社会福祉のレベルは、その地域の暮らしやすさを直接的に示すものです。こうした支援が遅れている社会福祉協議会には、ぜひ、頑張ってもらいたいところです。

※参考文献
・yomiDr., 『高齢者の住まい探し(下)入居後は 社協が見守り』, 2018年7月24日

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