閉じる

介護コンビニの競争がはじまった

介護コンビニの競争がはじまった

介護ローソンの現在

コンビニが介護業界に進出するという話は、国内では、介護ローソン(2015年)からはじまっています。当然、他のコンビニも、これに遅れまいとして、独自の戦略を進めています。以下、東京新聞の記事(2017年6月7日)より、一部引用します。

ローソンのヘルスケア本部によると、ケアローソンは「高齢社会の地域要望に対応した店舗モデル」として考案。埼玉、新潟、大阪、広島、福岡など七府県に十店舗を展開する。一定の高齢者人口がある都市近郊部を選んだ。本年度中に三十店舗まで増やしたいという。(中略)

ファミリーマートは12年以降、各地の調剤薬局やドラッグストアと提携した一体型コンビニ約50店を開設。簡易血液検査や管理栄養士による栄養相談も一部有料で受け付けている。

セブン-イレブンは、全国1万9500店のうち約8割で弁当を中心とした宅配サービス「セブンミール」を手掛ける。会員は今年3月で約97万人。1年間で2割余増え、60歳以上が約6割を占める。

2015年には3号店までしかオープンしていなかった介護ローソンは、10店舗まで増やしてきました。2017年度中に30店舗という目標も、2015年に立てられていた目標が維持されています。この目標が維持されているということは、介護ローソンの収益もまた、そこそこに想定どおりということなのでしょう。

セブンイレブンの戦略

出遅れた王者セブンイレブンは、介護ローソンとは異なり、団地内に店舗を出して、高齢者の生活支援を行うという方向に動いています。これはかなり過激な戦略で、既存の自社店舗との競争(カニバリ)になっても進めるという気迫が感じられます。

介護ローソンの弱点は、人材の採用です。そもそも、コンビニ業界は人材難です。さらに、介護業界の人材難は、より深刻な状況です。普通のアルバイトでさえ採用が困難になっているのに、介護の専門家まで採用が必要になるわけですから、これは相当苦しいはずです。

これに対して、セブンイレブンの戦略には、マンションの管理人に、コンビニの店員としても働いてもらおうという発想があります。その上で、マンションの管理人を教育しつつ、介護の専門家にしていくことができれば、セブンイレブンの勝利となりそうです。

もちろん、介護ローソンを仕掛けている人々は、こうしたことを把握しています。たとえば、介護事業者とフランチャイズ契約をして、介護事業とコンビニを同時にやってもらうといった、あらたな戦略を練っているはずです。場合によっては、セブンイレブンのアイディアを真似してしまうことも検討しているはずです。

純粋な競争が起こるところでは、サービスの発展が期待できます。こうして、コンビニが介護業界に進出してくることで、将来的には、既存の介護事業者のほうが危なくなってくるのかもしれません。利用者(要介護者)としてはありがたいことですが、一般の介護事業者にとっては恐ろしいことでしょう。

※参考文献
・東京新聞, 『広がる「介護コンビニ」 店内に相談窓口やサロン併設』, 2017年6月7日

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

介護に強い保険に見直しませんか?