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地域包括支援センターが(やっと)休日も対応することに(ニュースを考える)

地域包括支援センターが(やっと)休日も対応することに

地域包括支援センターとは?

地域包括支援センターとは、介護の専門家(ケアマネージャーや看護師)が常駐している、地域の高齢者の自立を支えることを目的とした組織です。自治体が管理していますが、現実的には、民間委託も多く、自治体は監視だけをしていることもあります。

介護の必要性のように、高齢者として生きることに何か問題があれば、地域包括支援センターに助けを求めるべきです。地域包括支援センターは、高齢者本人からの相談を受けているわけではありません。高齢者の家族や近隣の住民など、とにかく、誰からのものであっても、様々な相談を(包括的に)受け付けてくれるところなのです。

この地域包括支援センターは、支店やサブセンターも入れると、全国に7,072箇所(2012年時点)もあります。これだけあっても、職員が足りていないような状態です。それだけ、地域社会からの期待とニーズのある組織だということです。

このように、地域包括支援センターは、非常に頼りになる、介護における要と言ってもよい仕事をしてくれています。しかし・・・土曜、日曜、国民の祝日、年末年始は基本的に休業日となっており、相談したいことがあっても、それは平日の営業時間中(午前8時30分~午後5時30分など)に行わなくてはならなかったのです。

これでは、親の介護に困っている会社員としては、とても気軽には利用できません。平日の日中に仕事を抜け出せる会社員など、そうそういません。利用するときは、仕事を休まないとならない状態だったのです。

地域包括支援センターが休日も窓口を開けてくれることに!

利用する側からすれば、地域包括支援センターの最大の弱点であった休日対応が、ついに、推進される方向で改革されることになりました。以下、朝日新聞の記事(2016年9月27日)より、一部引用します。

厚生労働省は介護の総合相談窓口として自治体が設けている「地域包括支援センター」を休日も開くよう促す方針を決めた。安倍政権がめざす「介護離職ゼロ」に向けた対策の一環で、働いている人に対応しやすくする狙い。30日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で提案する。(中略)

地域包括支援センターは保健師や社会福祉士、主任ケアマネジャーらが常駐し、家族の介護が必要になった時などに相談に乗り、関係機関につなげる。全市町村が設置しているが、原則平日のみの対応で、働きながら介護をする人に十分対応しきれていない。そこで平日に働いている人も利用しやすいよう、厚労省は土日や祝日もセンターを開くことを促し、人件費などの支援のため自治体への交付金の上限を緩和することも検討する。

「休日も開くよう促す」という文言からは、必ずしも、休日も開けるという強制ではなさそうな点は気になります。それでも、これによって随分と助かる介護者(家族)が増えることは間違いないでしょう。

ほんの少しではあっても介護職の待遇改善にもつながる

介護職の待遇は、全産業平均よりも、年収ベースで100万円以上も安いという状態です。このため、ただでさえ足りていない介護職のなり手が増えていかないという問題があります。また、求められている介護職の社会的な地位の向上も、待遇の改善とセットでなければ意味がありません。

今回の休日対応の改革では、休日対応のための、地域包括支援センターの職員の人件費の支援が含まれている点に注目する必要があります。これによって、休日の対応をすることになる職員には(おそらく)手当という形での待遇改善が見込まれます。

休日が変則的になってしまう職員にとっては、必ずしも喜ばしい改革ではないかもしれません。それでもなお、介護業界に注入される資金が(ほんの少しではあっても)改善されるのは喜ばしいことです。

※参考文献
・朝日新聞, 『介護の相談窓口、休日も開所へ 「介護離職ゼロ」めざす』, 2016年9月27日
・厚生労働省, 『地域包括支援センターの業務』, 2012年

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