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高齢者になると現れてくる痛み(骨・筋肉・関節)について知っておきたい

高齢者になると現れてくる痛み

高齢者の気持ちがわからない典型的な例

高齢者のことは、実際に高齢者になってみないと、わからないことが多いものです。そうした中で、典型的ななものとして知っておきたいのが痛みです。実際に、その痛みを経験しないと、なかなか共感できないのは、当然のことでしょう。

もちろん、そうした痛みの中には、思わぬ重病が隠れていることもあります。ですから、基本的には素人判断はせずに、まずは医師の診察をうけるべきであるのは、言うまでもないことです。

同時に、医師の診断をうけても、どうにもならない痛みというのもあります。それらについては「大げさな・・・」などと考えずに、知識でその痛みの辛さを補って、高齢者に寄り添う必要もあります。

3つの代表的な痛みの原因

それまでになかった痛みが現れたときは、まずは外的要因による損傷(打撲、骨折など)を考えます。しかし、数週間といった長い期間をへて徐々に現れてきたような痛みの場合は、内的要因(慢性疼痛;まんせいとうつう)を疑わないとなりません。

慢性疼痛としては、変形性関節症、関節リウマチ、腰背部痛(ようはいぶつう)の3つが代表的なものになります。それら3つについて、もう少しだけ詳しく考えて、以下にまとめてみます。

1. 変形性関節症

関節の変形によって、関節の痛みや腫れを生じてしまう病気です。関節(膝、肘、肩、膝や足の付け根、肘、肩など)に痛みと腫れなどの症状が出ます。男性よりも、女性に多い病気のようです。変形性関節症によって変形してしまった関節は、完全に元通りにすることは不可能です。しかし、しっかりとした診断を受け、適切な治療を受ければ、痛みを和らげつつ、その進行を遅くすることは可能です。「年齢のせいだから、仕方ない」と放置せず、医師による適切な処置をする必要があります。痛みが原因で、外出などができなくなり、要介護の状態になったり、それが悪化する可能性もあります。

2. 関節リウマチ

関節の内側にある滑膜(かつまく)に炎症が起こり、関節の変形につながってしまう病気です。関節の変形により、腫れや痛みを伴います。男性よりも、女性に多い病気(女性が男性の4倍発症しやすい)です。関節の痛みや炎症というのは、他の病気でもよくみられる症状であるため、その初期には、それが関節リウマチであることを特定するのが難しいという特徴もあります。完全な治療法はないのですが、この病気は、免疫系に問題を抱えていることが多く、他の病気を発症しないように、医師の指導を受ける必要があります。

3. 腰背部痛(ようはいぶつう)

高齢者がかかりやすい骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨の質が劣化して、骨の強度が失われる病気です。手足に、骨粗鬆症が現れると、それは骨折のしやすさとして観察することができます。しかしこれが、背骨(脊椎)に現れると、圧迫骨折という形になり、腰背部痛として出現します。たとえば、尻もちをつくと、腰や背中に痛みが走るような場合は、この典型例になります。過去にこうした痛みを経験したことのある高齢者は、座るときにかなり慎重にゆっくりと座るので、そうした特徴がある高齢者の場合は、骨粗鬆症からの腰背部痛を疑う必要があるでしょう。

※参考文献
・黒澤 貞夫, et al., 『介護職員初任者研修テキスト』, 中央放棄(2013年)

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