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管理職の教育;介護を理由に退職しようとする部下を引きとめる方法

介護離職と管理職

管理職だって、どうすればいいかわからない

部下が、介護を理由に会社を辞めたいと言ってきたとします。あなたなら、どうしますか?

介護は、とてもパーソナルな問題です。そうした問題に対して、安易な意見を言うことはできないと考えてあたりまえです。特に、介護に関する研修を受けていない管理職であれば、こうしたとき「そうか・・・よく考えた結果なら、仕方ないな・・・」と言ってしまうところです。

これは、非常に危険なことです。会社にとっても危険ですし、介護を理由に退職しようとしている人材にとっても危険です。まず、会社からすれば、本当は介護を理由に退職してもらいたくない人材であっても、管理職のところでそれが起こってしまいます。

そして辞める人材からしても、辞めてしまったら、その先は本当に大変な未来が待っていることが多いのです。介護離職のリスクは、相当高いものです。以前からフリーランスになるための準備でもしていない限りは、後悔するケースも多く聞きます。

トップからの意思表示が絶対に必要

過去にも演説シナリオ付きの記事にしていますが、まずは、会社のトップから「従業員の介護問題は、会社の問題であり、我々は仕事と介護の両立を目指す」という宣言が必要です。そして、介護がはじまったら、人事部の担当者に相談することを命じます。

その上で、管理職に対しては特に、介護を理由に退職したいと言ってくる社員への対応について、しっかりと研修を行うべきです。また、当然ですが、介護がはじまる前に、全従業員にも、介護とはどういうものかを理解してもらうための研修が必要です。

特に日本人は、いったん「退職」を口にしてしまうと、それを引っ込めるのが苦手なところがあるように思います。重要なことについては、一度口にしてしまえば、それにて決まりといった文化があるのではないでしょうか。

管理職として行うべきこと

複数の部下を持つ管理職であれば、今後、介護が必要になる部下が出てくることは、あたりまえになっていきます。その度に、いちいち部下が会社を辞めてしまうようだと、仕事になりません。今後は、超人材難の時代になりますから、穴埋めの採用も簡単には行きません。

だからこそ、会社として、仕事と介護の両立を目指していることが大前提です。その前提を、部下と共有するところから、対応ははじまります。その上で、会社が準備している両立支援制度を説明します。そして、管理職として、個人的にも、両立が上手くいくように最善の努力をすることを伝えなければなりません。

こうした努力は、結果として、失敗するかもしれません。しかし、個別には失敗があっても、全体としては、介護を理由とした退職にブレーキがかかり、仮に退職があったとしても、退職時期を遅らせることはできます。

とにかく、管理職であれば(1)介護を理由に退職すると、精神的・肉体的・経済的な負担が全て増加する可能性が高いこと(2)再就職しようと思っても、多くの人はそれに1年以上の時間がかかること(3)介護ははじまりの時期に負担が大きく、要介護認定とケアマネの設定が終わればひと段落することが多いこと、の3点についてはよく理解して「実際に介護が必要になる前から」部下に対して説明しておくことが重要です。

ちゃんと対応しないと、いずれ株主から怒られます

もしあなたが経営者や人事部員であれば、介護に関することは、新任管理職研修の中に入れておくべきテーマです。それが少し遅れるだけで、必ず、失いたくない人材を失うことになります。介護離職が増えてからの対応では、遅すぎます。

政権として「介護離職ゼロ」を目標にしており、介護に対して、これだけの情報が集まっているのです。にも関わらず、こうした研修のような基本的なことを実施していないとすれば、それは株主からすれば、ありえないことになるでしょう。
 

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