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【人事部向け】企業による介護支援;社長の演説が必要(演説シナリオ例つき)

介護支援

介護に対して真剣に取り組むことへの宣言

現場のマネージャー(課長)のところには、介護を理由にして退職したいと言ってくる部下がいます。仮に、まだそうしたことがなくても、今後はそうした部下が増えていくことは疑えません。いよいよこれから、超高齢化社会に突入するからです。

このとき、現場のマネージャーは、どのように対応すべきか迷います。介護はプライベートなことですから、それに対して口を出していいのか、わからないからです。通常は、そうしたトレーニング(研修)も受けていません。

再確認ですが、介護を理由に会社を辞めることには、大きなリスクがあります。統計的には、精神的、経済的、肉体的な負担は、退職前よりも大きくなります。また、再就職先が見つかるまでに1年以上かかるひともざらにいます。

特殊な例をのぞけば、介護を理由とした退職は、思いとどまったほうがよいのです。

人材は、なぜ会社を辞めるべきだと考えるのか

介護の初期には、病院対応や自宅のバリアフリー化の立会いなどで、会社を休む(有給の消化が多い)ことが多くあります。こうした突発的なことへの対応は、実は介護の初期に集中するもので、徐々にそうした対応の回数は減っていくものです。

しかし、介護に慣れていない人材は、この初期の状況がずっと続くと誤解してしまいます。その結果として「こんなに、いつも休む必要があると、職場の皆に迷惑をかける」と考えてしまうのです。そして、責任感の強い人材であればあるほど、退職を決断してしまいます。

会社からすれば、時間とお金をかけて育成してきた大切な人材が、数日の休みのために辞めてしまうのは、大きすぎる損失です。さらに、そうした人材に限って、責任感が強く、しっかりと仕事をするタイプだったりします。

会社の社長演説(全社アナウンス)のシナリオ例

まず、会社にとっては、社員が命です。そして、介護は、定年するまでには、ほとんど全ての社員が直面することになる「普通の問題」です。大切な社員が、いちいち介護を理由にして退職してしまっては、会社として成り立ちません。誰も、定年まで勤め上げることができなくなるからです。

繰り返しになりますが、ほぼ全ての社員に親がいる以上、介護は、ほぼ全ての社員に降りかかってくる問題です。だからこそ、その負担は、職場の仲間たちの間で、上手に分散していかないとなりません。これは、全社員の問題なのです。

介護を理由とした、不当な人事評価は許しません。介護が、昇進・昇格をさまたげる理由として使われることはありません。さもないと、親を見捨てるような人しか、会社の中で昇進していくことができなくなります。それは、ありえないことです。

会社としては、今後増えていく介護を「普通のこと」として考えます。年間、何名くらいの社員が介護を理由にして休みをとるのかを把握していきます。それを予算として織り込んでおいて、介護のための休暇取得によって業績に穴が出ないように、バックアップ要員をはじめから見込んでおきます。

仮に、会社の介護支援制度に不備があって、それが、仕事と介護の両立を不可能なものにしている場合は、人事部に相談してください。介護支援制度は、仕事と介護の両立のためにこそ存在するのであって、そこに不備があれば、いつでも変更させることのできるものです。会社は、制度を守るためにあるのではなくて、社員の活躍と幸福な仕事人生を守るためにこそ存在しているのです。

現場の管理職は、部下が介護を理由として会社を辞めたいと言ってきた場合は、まず、ひき止めてください。事情を人事部と共有し、みなで、その社員が退職しないですむ方法を考えてください。それでも退職せざるをえない場合は、介護がひと段落したら会社に戻ってこれるように「休職扱い」にできないか検討してください。

一人の社員が抱えている介護の困難は、会社全員の困難として考えましょう。くれぐれも、介護に苦しむ社員が孤立しないようにしてください。困難なときこそ、助けあいましょう。そして皆で、すばらしい会社にしていきましょう。どうか、よろしくお願いします。
 

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