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親族の介護に関わる部課長の47.5%が「介護離職を考えたことがある」

親族の介護に関わる部課長の47.5%が「介護離職を考えたことがある」

介護をする部課長は人事に相談していない

各種人材サービスを行うアデコグループ(本社:東京都港区、代表取締役社長:川崎健一郎)は、親族の介護経験が管理職(部課長)600名に対してアンケート調査を行いました。結果として、部課長の47.5%が「介護離職を考えたことがある」と回答したのです。これは、企業の経営者にとってはかなりショックな結果です。

その中でもさらに「何度も(介護離職を)考えたことがある」という危機的な状況にあることを伝えた部課長は、19.5%にもなりました。親族の介護に関わる部課長の約2割が、介護離職を考えているのです。

この調査では、特に、企業の経営者にとって恐ろしい事実が発覚しています。家族の介護に苦しむ部課長で、自分が介護をしていることを職場の人事に伝えているのは、わずか14.8%にすぎなかったのです。反面、上司には71.8%がそれを伝えていました。

既存の介護支援制度は利用しずらい

こうした部課長の63.2%からは、企業が準備している既存の介護支援制度が利用しずらいという声が出ています。制度を構築する人事部としては、そもそも相談されていないのに、ニーズに合った制度を設計するのは困難なことなのですが・・・

この内訳としては、まず、既存の介護支援制度を活用すると自分の業務に支障が出ると考える部課長が73.1%でした。次に、部下の業務に支障が出るというのが54.1%で続きます。そして無視できないのが、32.7%の休みを取りにくい雰囲気があるという部分です。

現在の企業が準備している介護支援制度の中核は、介護をしている従業員のために特別な休暇を準備するというものが大半です。しかし、本当に求められている支援は、在宅勤務の制度など、とにかく休みを取らないですむような介護支援制度ということなのでしょう。

長期休暇は、介護離職の確率を高めてしまう

改正育児・介護休業法の施行(2017年1月)以降は、通算93日の介護休業が分割で取得できるようになりました。また、介護休暇が半日単位で取れたり、残業の免除なども可能になったのです。しかし、こうした制度は、そもそも仕事を休みたくないと考える部課長にとっては、あまり意味がありません。

考え方として大切になるのは、介護離職をしないで、仕事と介護の両立に成功する人は、あまり仕事を休まないということです。つまり、企業が準備する各種休暇制度を、極力使わないですむような支援こそ、本当に意味のある支援ということなのです。

企業の人事部は、介護休業制度を整えることはもちろんです。しかし、逆説的ですが、大事なのは、そうした介護休業制度が利用されないようにすることです。そのためにできる支援を、しっかりと考えて実装していく必要があります。

※参考文献
・アデコグループ, 『介護離職を考えたことがある管理職は47.5%、7割以上の管理職が「介護と仕事の両立」に不安を感じていることが明らかに』, 2017年11月8日

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