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ヤフー、仕事と介護の両立をする社員に「週休3日制」を導入(ニュースを考える)

ヤフー、仕事と介護の両立をする社員に「週休3日制」を導入(ニュースを考える)

介護をする従業員を支援することが企業の死活問題に

今後、団塊の世代(1947~1949年生まれ)の介護が本格化していきます。それによって、その子供である団塊ジュニア世代(1971〜1974年生まれ)は、仕事と介護の両立が悩みの中心になっていくことは明白です。

団塊ジュニア世代は、多くの企業にとって、最も人数の多い層であり、かつ、中間管理職などを占めるベテランに相当します。この層に、介護を理由とした離職が出てしまうと、企業の損失は、かなり大きなものになります。

そして日本は、人口減少社会に突入しています。人口減少社会においては、従業員が介護を理由に退職してしまった場合、その仕事を引き継いでくれる人材を採用するのは困難です。そもそも、これからの日本は、現状維持さえ困難な社会なのです。

いよいよ週休3日制を導入する会社が登場

こうした中、ヤフーが、介護をする従業員(正社員、契約社員)に対して、週休3日制を選べる環境を整えたというニュースが入ってきました。以下、IT media NEWSの記事(2017年3月31日)より、一部引用します。

ヤフーは3月31日、育児や介護、看護を行っている従業員向けに、週休3日(週4日勤務)の「えらべる勤務制度」を4月1日から導入すると発表した。「家族のサポートをしながらでもより安心して働ける環境を提供する」という。

小学生以下の同居の子どもを育てたり、家族の介護・看護をしたりしている正社員と契約社員が対象。土日の休日に加え、1週あたり1日の休暇を取得できる。制度利用で取得した休暇分は無給。(中略)今後は、全従業員が週休3日を選べる制度の導入も検討。時期は未定だが、小規模な単位で導入、検討し、制度設計を進めるとしている。

子育てや介護をしていなくても、全従業員が週休3日制を選べるというところまで見据えているのは、さすがです。条件がないと利用できない制度は、そう意図していなくても、差別につながりやすいものだからです。根本的には、みんなが、決まった時間と日数を働いてきた時代を終わらせることが大事なのです。

このヤフーの取り組みは、現在ヤフーで働いている従業員にとって良い話であるばかりではありません。人材を採用することが困難な時代にあって、より休暇の取得しやすい企業は、競合よりもうまい人材の採用ができるという部分も重要です。

この流れについてこれるか?

日本という国は、なかなか変化しないのですが、一度変化がはじまると、極端なくらいに早いという特徴があります。これから、週休3日制、在宅勤務、解雇規制撤廃くらいまでは、一気に進んでいきそうです。

もちろん、そんな意見は幻想であり、今後も日本の労働環境には変化がないかもしれません。ただ、その場合は、より多くの企業が倒産し、より多くの労働者が失業するという、もっと厳しい未来が訪れるだけです。

どうせなら、仕事と介護の両立という文脈を超えて、誰もが(可能な限り)何かを犠牲にすることなしに生きられる社会の実現に向かいたいものです。そうした未来は、いつかはやってきます。その実現に対して、自分は貢献する側にまわるのか、邪魔をする側にまわるのか、その判断があるだけです。

※参考文献
・IT media NEWS, 『ヤフー「週休3日」導入 まず育児・介護中の社員から』, 2017年03月31日

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