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視覚障害者のための「スマートウォッチ」が登場!未来は、ノーマライゼーションに向けて動いていく。

視覚障害者のための「スマートウォッチ」

視覚障害者のための「スマートウォッチ」とは?

4人の大学生が開発した「スマートウォッチ」が、いま世界中から注目を集めています。百聞は一見にしかず。まずは、簡単な動画でイメージをつかんでみます。

視覚障害者は、点字を学ぶことをあきらめがち?

世界には、2億8,500万人の視覚障害者がいるそうです。このうち、95%もの人が、点字を学ぶことをあきらめていると言います。その理由の一つが、デジタル点字リーダーが2,000ドル(約23万円)以上するというコストの問題です。

しかしこの「スマートウォッチ」は、300ドル(約3万5千円)で提供される予定です。また、従来のデジタル点字リーダーよりもずっと軽く、持ち運びにも便利です。

この「スマートウォッチ」がすごいのは、価格や大きさという部分だけではありません。これは、デジタルの世界にある様々な言語情報を、点字情報として「翻訳」して、表示してくれるのです。Twitterなども例外ではありません。

たしかに、こうしたことは、音声によって届けられてきました。しかし、いちいち音声を求めることは、視覚障害者にとっては、周囲の迷惑になるため、ストレスでした。この「スマートウォッチ」によって、こうしたストレスがなくなるのです。

なお、この会社は現在「スマートウォッチ」だけでなく、視覚障害者むけの「パッド」も作っているそうです(2017年発売予定)。勢いづいていますね。より詳しくは、以下の動画から見ることができます(英語ですが・・・)。
 

ベンチャー企業は「ノーマライゼーション」から構想しよう

この「スマートウォッチ」は、4人の大学生が生みだしたものです。ベンチャー企業としては「自分たちがやれなくて、くやしい」と思うべきサービスでしょう。社会課題の解決をビジネスで行うことを夢見るのがベンチャー企業というものだからです。

こうした優れたサービスが出てきたとき「なぜ、自分たちにできなかったのか」と自問自答することが大事だと思います。この回答を模索するとき、助けになるのが「ノーマライゼーション」という、社会福祉の原点とも言える発想です。

「ノーマライゼーション」とは、簡単に言えば、いかなる障害を持っている人であっても「普通」に社会に溶け込むことができる状態です。障害があるからといって、家に閉じこもっていたり、外に出ても多くの人的サポートが必要になったり、そういうことのない社会が理想です。

この意味からは、介護施設も、本来は無いほうがよいのです。実際にスウェーデンでは、すでに介護施設というものは無くなっています。スウェーデンでは、重い要介護の状態であっても、普通に暮らしていける社会の構築が進んでいるからです(スウェーデンの全てが優れていると言いたいわけではありません)。

現代社会は、マイノリティーを受け入れるには、まだまだ未熟です。この未熟さを解消するような技術やサービスの開発にこそ、チャンスがあります。今回紹介した「スマートウォッチ」も、視覚障害者というマイノリティー(世界には3億人近くいるわけですが)に着目し、そこに「ノーマライゼーション」を届けようとしているわけです。

※参考文献
・TABI LABO, 『【世界初】視覚障害者向けに「スマートウォッチ」を開発!これはすごい・・・』, 2016年1月7日
・Dotウェブサイト(http://dotincorp.com/)
 

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