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高齢者向けのタクシー定期券(JTB)

高齢者向けのタクシー定期券(JTB)

JTBの高齢者向けタクシー定期券の取り組み

JTBは2015年末より、高齢者向けのタクシー定期券(JTBジェロンタクシー)の実験をしてきました。この実験は好調という話は聞こえてきていたのですが、ついに、全国展開が開始されるようです。以下、日経新聞の記事(2018年5月12日)より、一部引用します。

JTBはタクシーに定額で何度でも乗れる「定期券サービス」を高齢者向けに始める。病院やスーパーなど事前に指定した2~3地点と自宅を行き来できる。料金は月2万円程度からで、今夏にも長野県諏訪市で始め順次全国に広げる。(中略)

北九州市で取り組んできた実証実験ではタクシー料金で2030円に相当する距離を1回当たりの走行上限とした。対象は70歳以上の高齢者、利用時間帯もタクシーに空きが多い日中に限定して採算を確保しやすくした。乗車の数十分前に申し込んでもらう。

免許返納の困難と日常生活の継続

日本の国土は、道路やトンネル、橋や信号機といった、自動車と共存する方向で発展してきました。そうした歴史がある状況で、高齢者だからということで、免許返納を即すのは、かなり難しいことです。運転免許がないと、日常生活が継続できない高齢者も少なくないからです。

しかしもはや、免許返納を進めないと、日本の安全性が脅かされてしまうという状況です。ということは、なんとか、運転免許がなくても日常生活が継続できる環境を整えないとなりません。そうした環境があってはじめて、高齢者も安心して免許返納ができるからです。

免許返納をめぐる悲劇が繰り返される中、やっと、日常生活の継続にとって重要なサービスが使えるようになりつつあるわけです。JTBの関係者には、まずは、大きな感謝を表明したいと思います。また、こうしたサービスに競争原理が働いて、より安いサービスが出てくることを期待します。

自動運転はいつ実現されるのか

こうした高齢者向けのタクシーも、タクシー会社にとっては、ギリギリ採算が合うという状態だと思われます。もし大きく儲かるなら、すでに、多数のタクシー会社が本格的に参入しているはずだからです。

そもそも自動運転が実現されていれば、高齢者であっても、自由に日本中を自動車で移動することが可能になります。そうしたとき、タクシー会社が存続できないかというと、むしろ逆かもしれません。だからこそ、JTBは、今回のニュースのようなサービスを開発してきたのでしょう。

たまにしか使わない自動車を所有し、駐車場やガソリン代、保険料などのコストを負担するよりも、自動運転のタクシーを利用したほうがお得という状況が、いずれはやってくるからです。問題は、その時期です。実際に、自動運転の実証実験では、いくつか大きな事故も起きてしまっており、まだ時間がかかりそうです。

※参考文献
・日本経済新聞, 『高齢者に「タクシー定期券」 JTB、定額で何度でも』, 2018年5月12日

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