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最先端の福祉用具を使いこなせれば、介護の負担は必ず減らせる

最先端の福祉用具を使いこなせれば、介護の負担は必ず減らせる

福祉用具を導入するまでのプロセス

在宅での介護生活を過ごす上で、大きな役割を果たすものの1つに、福祉用具があります。車椅子や介護ベッドに代表されるもので、要介護者の生活範囲や活動を向上させてくれる、ありがたいものです。それだけでなく、介護をする家族にとっても、介護の負担を軽減してくれる機能を有しています。

福祉用具の導入方法のほとんどが、担当のケアマネ(ケアマネジャー)への相談からになります。ケアマネは、要介護者とその家族のニーズを明らかにした上で、そのニーズに応じて、福祉用具の導入を検討します。

そして、要介護者やその家族は、ケアマネを通して、福祉用具を取り扱う事業者や福祉用具専門相談員と話し合います。そこから、使い勝手や費用などの具体的なやりとりを進め、自分たちに合った福祉用具の選定が行われ、実際に導入されていきます。

福祉用具の進化のスピードはかなり早い

ところで、この福祉用具は、その進化のスピードが著しいということをご存知でしょうか。福祉用具のメーカーは、日々、より良い福祉用具の開発に力を入れています。このため、新しく市場に出てくる福祉用具は、いつも、古いものよりも、使い勝手や安全性、機能性がかなり向上しています。

車椅子でいえば、より軽量化、小型化して扱いやすくなったりしています。車椅子からベッドへの乗り移り(移乗)がしやすいように、肘置きなどが着脱可能になったり、折り畳みしやすさが向上されたりと、たくさんの改良が進んでいます。

介護ベッドにおいても、頭部や足元をギャジアップする(動かす)際、体のズレがとても少なく、安楽に起き上がりを助ける機能が向上していたりします。介護ベットの高さが床すれすれまで下降するものなど、介護のプロから見ても、目新しいものがどんどん開発されています。

排泄自動処理装置という、自動で尿や便を吸引する福祉用具もあります。これも、はじめて世に出たころよりもかなり進化しています。これにより、夜間、介護をする家族やヘルパーが担っていたオムツ交換の負担が軽減し、要介護者も、安眠を大きく妨げられなくなっています。

介護のプロでも、すべては把握できない点に注意

このように、福祉用具の進化の速度はかなり早いものになっていて、そのすべてを把握するのは困難な状況にあります。しかし、最先端の知識を持っていれば、それにより、大幅に介護の負担が軽減される可能性もあるのです。

ここで強調しておきたいのは、介護のプロだからといって、このような最先端の知識を持っているとは限らないということです。介護業界は、慢性的な人材不足にあります。そうした業界で働く介護のプロたちは、現場での仕事に追われており、どんどん出てくる新しい福祉用具について勉強をしている時間もありません。

本当は、現在使っている福祉用具よりも、もっと性能がよくて安価な福祉用具があるかもしれないのです。しかし、そうした知識がなければ、今使っている福祉用具が見直されることもありません。もしかしたら、それが性能が悪い上に、割高なものかもしれなくても、です。

もちろん、今使っている福祉用具を入れ替えること自体が負担にもなるので、あまりに頻繁な見直はかえって逆効果でしょう。とはいえ、実際に見直をするかどうかはともかく、最先端の知識を入手していくこと自体は必要なことです。そしてこれは、ただ、介護のプロに任せきりにすることはできないものであるという認識が求められます。

介護をする家族として具体的に考えておくべきこと

介護をする家族としては、そうした最先端の知識を得るために、どのようなことを心がけておけばよいのでしょう。以下、いくつかの視点があるので、それぞれ簡単にまとめてみます。可能な範囲で、トライしてもらえたらと思います。

1. ケアマネや福祉用具専門相談員に聞いてみる

ケアマネや福祉用具専門相談員(福祉用具レンタルや購入の事業者)に対して「今使っている福祉用具よりも、性能や価格などが良いものはありませんか?」と聞いてみることは、意外と有効です。介護をする家族から、そうした質問を受けると、介護のプロはしっかりと調べて回答してくれます。逆に、こうした質問がなければ、介護のプロとしては、介護をする家族が、今使っている福祉用具に不満がないと考えてしまう可能性もあります。保険や携帯電話のオプションと同じで、定期的に見直してみるきっかけというのは自分から作る(発信する)ことが大切なのです。

2. 福祉用具のカタログをもらって眺めてみる

ケアマネや福祉用具専門相談員に、福祉用具の最新のカタログを下さいというと、必ず持ってきてくれます。最新のファッションカタログと同じで、年に数回はカタログが入れ替えられています。このカタログをパラパラと眺めてみるだけで、価格や性能やデザインで、今よりも良いと感じるものに出会える可能性が出てきます。また、定期的にこうしたカタログを見ておくと、福祉用具の進化の方向性についても理解が得られます。疑問や興味が湧いたら、ケアマネや福祉用具専門相談員に聞いてみるとよいかもしれません。なにごともまずは、情報に触れる機会を自ら持つことが大切です。

3. 最新の福祉機器展に行ってみる

毎年、福祉用具に関する展覧会が各地で開かれています。小さいものでは、自治体が主催する福祉祭りなどのイベントに企業が出展しているものもあります。大きなものだと、国際的な見本市のようなイベントまであります。こうした福祉機器展では、介護のプロですら知らない、本当の最先端にある福祉用具が展示紹介されています。また、こうした展覧会では、企業の開発者と直接話をすることもできます。こうした場で、企業側に、自分のニーズを伝えることができたら、それが将来の福祉用具に反映される可能性もあります。

福祉用具は、在宅での介護生活を送る上で、なくてはならないものです。これを、介護のプロに丸投げすることはできませんし、また、そのままではもったいないです。自分から積極的に福祉用具に関する情報を集め、生活によりマッチしたものを求めることで、より負担の少ない介護を実現できると思います。

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