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お餅はとても危険な食べ物(食品安全委員会のリスク評価より)

お餅はとても危険な食べ物(食品安全委員会のリスク評価より)

食品安全委員会によるリスク評価

今から20年以上も前、こんにゃく入りのミニカップゼリーによる窒息事故の発生が話題となりました(1995年以降)。食品安全委員会は、2007年より、食べ物による窒息事故の低減をめざして、注意喚起を行っています。

そうした注意喚起の活動の一環として、食品安全委員会によるリスク評価(PDF)というものがまとめられています。少しわかりにくい資料になっているのですが、簡単に言えば、お餅ほど危険な食べ物はないという結果になっています。

こんにゃく入りのミニカップゼリーも危険ではあるのですが、お餅のほうがずっと危ないのです。そして特に、のどに食べ物を詰まらせる事故は、高齢者が全体の8〜9割と、圧倒的に多いのです。介護に関わる人は、この点について、いまいちど、この事実を認識する必要があります。

東京消防庁からの注意喚起

東京消防庁は、毎年12月から1月にかけての窒息事故が多い(全体の過半数)という事実を受けて、注意喚起を行っています。お餅を食べる機会が多いというだけでなく、お餅は40度以下になると固くなり、くっつきやすさも増すからです。以下、東京消防庁のサイトより、注意喚起を引用します。

1. 餅は小さく切って、食べやすい大きさにしましょう。
2. 急いで飲み込まず、ゆっくりと噛んでから飲み込みましょう。
3. 乳幼児や高齢者と一緒に食事をする際は、適時食事の様子を見るなど注意を払うよう心がけましょう。
4. いざという時に備え、応急手当の方法をよく理解しておきましょう

危険だからということで、お餅を食べないという選択肢もありえます。それでは味気ないという人も多いでしょうが、お餅は(特に高齢者にとっては)それだけ危険な食べ物であるという認識は、どうしても必要になります。このリスクをとる場合は、上の、東京消防庁による注意喚起を参考にしながら、できるだけ安全を確保するように心がけましょう。

応急手当の方法について

応急手当の方法については、NHK生活情報ブログの記事(2014年12月27日)が参考になります。帝京大学医学部附属病院救命救急センター長の坂本哲也主任教授による、4つの対応としてまとめられています。以下、この記事より引用します。

1. まず、意識がある間はせきをするよう促す。
2. 吐き出せなければ、手のひらの付け根部分で相手が痛いと思うくらい強く、背中の真ん中辺りをたたく。
3. 同時に、誰かに頼んだりして119番通報をする。
4. 意識がなくなって倒れた場合は、救急車が来るまでの間、餅を押し出すため手で胸の真ん中辺りを5センチ沈み込ませるくらいの力で押す(ドッジボールを5センチくらいへこませるイメージで、小柄な女性であれば全体重を乗せるくらいの感覚)。うろ覚えでもいいのでためらわず、1秒間に1回以上1分間に100回程度を目安に押し続ける(心臓マッサージと同じ動き)。

とにかく、お餅を食べるときは特に、子供や高齢者から目を話さないように注意しましょう。日本の文化として、お餅はとても大事なものではありますが、かなり危険な食べ物であるという認識だけはしっかりと持ちましょう。

※参考文献
・食品安全委員会, 『食品による窒息事故についてのリスク評価結果を行いました』
・東京消防庁, 『年末年始の救急事故をなくそう』, 2016年12月号
・NHK生活情報ブログ, 『”必ず起きる” 餅の窒息事故に注意!』, 2014年12月27日

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