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奴隷ではありません。いつまで我慢できるか、わかりません。

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介護業界で現実に起こっていること

介護者・被介護者として、介護のプロに嫌われてしまっては、どうにもなりません。しかし実際には、介護のプロとして、完全に見放すケースもあるようです。その根本的な原因は、介護者・被介護者の「感謝」の欠如です。

特に若い世代の介護者の中には「こっちは金を払っている客なのだから、言うことを聞け」という態度の人が少なくないそうです。また、被介護者になっている高齢者の中にも、少なからず介護のプロに対して「言うことを聞け」という態度の人も多いといいます。

介護業界ではよく知られていることですが、介護のプロを「奴隷的なお手伝いさん」として勘違いする介護者・被介護者が多数います。介護業界で働く人が集まる掲示板では「せめて、感謝だけでもしてもらえたら・・・」という話が「絶望」とともに語られています。

介護業界は、離職率が高いとも言われますが、その原因の一つがここにあるのです。タイトルとした「奴隷ではありません。いつまで我慢できるか、わかりません。」という言葉は、KAIGO LAB編集部がヘルパーの取材のときに実際に聞いたものです。

お金を支払っているとは言うけれど

介護のプロからすれば、実質的にお金をもらうのは、介護者・被介護者からではなくて、介護保険からです。そして、被介護者の多くは、自己負担分として支払った費用に、これまで支払ってきた税金・保険料を足しても、それを楽に超える介護サービスを受けています(だからこそ、日本は破綻に近いのですが・・・)。この点については、多くの介護者・被介護者が誤解をしています。

さらに「お客様」としての介護者・被介護者は、むしろお断りしたいくらいたくさんいて、介護のプロのほうが足りていない状況です。介護者・被介護者からのサービス依頼を受けるか受けないかは、現実には、介護のプロが決められるのです。そうした状況でも、介護者・被介護者を見捨てたりしない人々の善意がなければ、介護業界は成立しないのです。

私たちは、どうすべきなのか

介護のプロは、一般人以上の善意をもった人々です(もちろん、そうでない人もいます)。介護の仕事は、仕事量と責任、リスクを考えれば、決して割の良いものではありません。

待遇は良くないのに、介護には24時間365日、切れ目無く仕事があります(シフトにより夜勤なども多くあります)。それを善意で支えてくれている人々が、心ない罵詈雑言を浴びている現実は、改められないとなりません。また、待遇についても、国家レベルで改善への議論が必要であることを認識しないとなりません。

繰り返しになりますが、介護者・被介護者には、せめて、介護のプロに対する「感謝」を忘れずにいてもらいたいというのが、介護業界に従事する人々の本音なのです。

これができないのであれば、介護保険を使うことなく、全て実費で「奴隷的なお手伝いさん」を雇用するしかありません。自分でそれをやる場合、その費用がいくらになるか、考えてみるべきです(そんな仕事は、相当な高給でもお断りという人がほとんどでしょう)。この覚悟がないのであれば、介護者・被介護者は、自らの態度に注意するべきでしょう。
 

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