閉じる

介護サービスの自己負担が3割へ。高所得者からだが、きっと、そこでは止まらない(ニュースを考える)

介護サービスの自己負担が3割へ。高所得者からだが、そこでは止まらない(ニュースを考える)

介護サービスの自己負担

いまのところ、介護サービスの自己負担は、1割というのが基本です。しかし、一定以上の収入(年間160万円以上、年金収入のみの場合は280万円以上)がある人に対しては、2割負担ということが、2015年8月からはじまっています。

少子高齢化によって、国の介護財源は急激に厳しくなっています。なので、この適用範囲を決める一定以上の収入のところへの見直しも議論がはじまっています。いずれは、収入によらず2割という時代になるでしょう。

そんな中、一定以上の収入があれば2割だった自己負担が、2018年8月から、3割になります。はじめは、高所得者だけからになりますが、将来的には、全体が3割にそろっていくでしょう。以下、朝日新聞の記事(2016年11月19日)より、一部引用します。

現役世代並みの所得がある高齢者が介護保険サービスを利用した場合、自己負担の割合を現行の2割から3割に引き上げる時期について、厚生労働省は2018年8月からとする方針を固めた。来年の通常国会で関連法の改正をめざす。

対象は年金収入だけで年収383万円以上の単身者など、現役世代並みの所得がある高齢者。利用者のうち数%とみられる。介護保険の自己負担は原則1割だが、単身で年金収入だけの場合で年収280万円以上といった高齢者は昨年8月から2割に引き上げられている。今回はそれに続く負担増となる。

3割で止まるだろうか・・・

まず、3割負担になるのは、いまのところは高所得者に限られているという認識が大事です。将来的には、みんなが3割にそろっていくだろうという予測を立てておかないとなりません。

徐々に、知らないうちに自己負担が上がっていくというのは、医療でも介護でも、そして教育でも同じことです。どうしても、国に財源がなく、あらゆる日本の社会福祉は、今後、そのサービスを受けるための費用が上がっていきます。

こうした背景から、介護サービス利用における自己負担も、そもそも3割で止まるのかどうか疑わしいのです。計画を立てるときは、悪い未来を想定しておくことが常識です。

だとすると、私たちは、日本の社会福祉の利用に関して、今後も上昇しつづける自己負担の割合を前提として、人生の設計をしていく必要があるでしょう。上昇しなければラッキーで、上昇しても自分の身を守れる状態を作らないとなりません。

いちばん辛くなるのは、介護施設への入居

こうした改定で、もっとも大きな打撃を受けるのは、現在、介護施設に入居している人とその家族でしょう。介護施設に入居していると、毎月の入居費は膨大なものになります。それでも、この入居費の8〜9割は、介護保険がカバーしてくれていたのです。

この部分が、3割(そして4割、5割・・・)になるということは、介護施設に入居していられない人も増えていくということです。これが、国の本当の狙いなのかもしれません。施設介護は、国から見ても金食い虫です。そのため、国は、在宅介護を進めようとしているわけです。

現在、介護施設を活用している要介護者とその家族は、将来、そこには入居していられないことも想定すべきでしょう。そのとき、在宅介護をどうするか、今のうちから考えておきたいところです。大変ですが、その未来が起こる可能性は、どんどん高まっているのです。

※参考文献
・朝日新聞, 『介護保険3割負担、18年8月から 現役並み所得高齢者』, 2016年11月19日

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

PR