閉じる

シーティング(座位保持);正しく座るための技術がある

シーティング(座位保持)

シーティング(座位保持)とは?

シーティング(座位保持)とは、要介護者が、イスや車イスで、適切な姿勢で座っていることで、身体の変形や褥瘡(じょくそう;床ずれのような状態)を予防するための技術です。正しく座っているということは、実は簡単なことではありません。

介護の文脈では、特に、車イスに座っていて、お尻が前方にずれてきて、身体をそらしてしまうようなとき「シーティングがおかしい」という使い方をします。このシーティングを正しくすることは、介護のプロでもなかなか難しいものです。

最終的には、理学療法士や作業療法士、そしてシーティングのプロに相談することになります。それでも、介護者(家族)としても注意しておきたいことがあります。今回は、そうしたことについて、簡単にまとめてみます。

長時間、同じ姿勢でいることが根本的な問題

要介護者に合っている車イスなどの選択、そして、多くの技術があるフィッティングは大切です。しかし、どんなに優れた車イスを選択し、最高のフィッチングをしたとしても、長時間、そこで同じ姿勢でいれば、身体の変形や褥瘡(じょくそう)は避けられません。

シーティングの議論になると、どうしても、車イスの選択やフィッティングの話になるのですが、どのみち、介護のプロではない介護者(家族)にとっては、こうした部分での配慮はそれほどできません。素人としては、細かい道具のことは、いったん横に置いておきましょう。

本当に大事なのは、座らせっぱなしにならないように、車イス、ベッド、食卓のイス、という具合に、こまめに移乗する(別の場所に動かす)ことです。自分でこれをやるのが大変な場合は、ヘルパーなどにお願いをして、同じ場所で同じ姿勢でいるという状態を避けるようにします。

クッションを活用することが大事

最悪と言われるのは、クッションなしで、スリングシート車イス(布ばりの折りたたみ式車イス)に長時間座っていることです。そもそも、スリングシート車イスは、長時間座るためのイスとしての設計はされていません。せめて、クッションを入れるようにしましょう。

介護のプロでなくても、要介護者に合っているクッションを選び、それによって、体重が一箇所にかからないようにすること(分圧)を心がけることはできます。シーティングは、ここからはじまります。

その上で、車イスのフットレストを調整して、アームレストを調整します。クッション、フットレスト、アームレストでも姿勢が保持できないようなら、ケアマネ経由で、理学療法士や作業療法士、そしてシーティングのプロに相談しましょう。

自分でも勉強したいという場合は

シーティングについて、自分でももっと勉強したいという場合は、まず、テクノエイド協会が無料で公開してくれているマニュアルを参照するとよいでしょう。以下が、そのマニュアルへのリンクによります。

福祉用具プランナーが使う高齢者のための車椅子フィッティングマニュアル

http://www.techno-aids.or.jp/research/vol18.pdf(PDF)

さらに、もっと深く勉強したい場合は、日本車椅子シーティング協会による『車いす・シーティングの理論と実践』(はる書房)などが勉強になると思います。

※参考文献
・高山文博, 『車椅子に座る工夫 : 車椅子から滑り落ちていく方への安定した座り方』, 高田短期大学紀要 31(2013年)
 

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

ビジネスパーソンが介護離職をしてはいけないこれだけの理由