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男性介護者の特徴(男性が注意したいこと)

男性介護者の特徴

男性介護者の特徴について

介護をする男性(男性介護者)については、様々な特徴が報告されています。そうした報告の多くは、介護のプロの実体験から出ていたりするので、一部では「信頼性が低い」と言われたりもします。

そんな中、研究者が統計的に調査した結果としての男性介護者の特徴が論文(西尾, 2014年)として報告されているので、今回は、そこから学べることを抜き出していきたいと思います。

周囲に相談することができず、自分を責める傾向がある

まず、男性介護者は、周囲に相談することが苦手のようです。その背景にあるのは何かまではわかりませんが、そもそも男性は自分の弱さを周囲に示すことを嫌い、介護に限らず、誰かに何かを相談するという行為自体をネガティブにとらえている可能性があります。

また、介護においては、なかなかうまくできない自分を責める傾向もあるようです。「他の人たちだって、介護をしながら活躍しているのだから、うまくやれないのは自分が悪いんだ」というイメージでしょうか。

部活動や仕事の中にある男性社会では「うまくいかないのは自分のせい、うまくいったら仲間のおかげ」といった思考を学びます。他人のせいにすることを特に「他責」と言って、それを悪いことと習います。積み上げてきた責任感が裏目に出ている可能性があります。

介護にまじめで一生懸命、自分でなんとかしようとする

介護について、しっかりと勉強し、完璧を求めるようです。ある意味で、仕事の世界で学んできたやりかたを、そのまま介護に持ち込んでいるとも言えます。まじめであることは良いことですが、完璧を目指すと大変なことになるのが介護でもあります。

周囲に相談しないのと似ていますが、男性介護者は、とにかく、他者を頼らずに、自分でなんとかしようとする傾向があります。頼ることが「かっこわるい」と思っているのかわかりませんが、SOSを出さないのは、良いことではありません。

「歯を食いしばって、自分のことは自分でなんとかするのが男」といった男性社会の価値観が、やはりこの背景にはあるのだと推測されます。どこかで、肩の力をゆるめて「助けてください」と頭を下げる必要があるのですが、それが苦手なのでしょう。

そして・・・介護を抱え込む

周囲に相談できず、自分を責め、それでも一生懸命に自分でなんとかしようとします。それでうまく行けばよいのでしょうが、ご存知のとおり、介護というのはチーム戦であるべきものです。孤立して戦えるものではありません。

これを個人技でなんとかしようとしてしまうところに、男性介護者の弱さがあるのだと思われます。男性社会はタテ社会であり、チームを組むということについて、そこでは学べないのかもしれません。

「一人でやれるなら、それに越したことはない」というのは、本当でしょうか。介護は、介護のプロに助けてもらいながら、また、周囲から勇気をもらいながら、アドバイスもたくさん受けて、その上で、要介護者まで巻き込んで、チームで考えていくべきものだと思います。

自分の弱さと向き合う過程で、人間はそもそも他者がいなければ生きていけない存在であることを認識します。他者に助けを求めるのは弱さではなくて、人間にとって生きていくために必要な行為です。だからこそ、誰かを助けることにも、積極的になれるのだと信じています。

※参考文献
・西尾美登里, et al.,『在宅で認知症を有する療養者を介護する男性介護者の対処尺度項目の検討』, バイオメディカル・ファジィ・システム学 会誌, Vol.16, No1(2014年)
 

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