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腰痛予防薬!同時に認知症予防も?慶應医学部からのプレスリリースがすごい

腰痛予防薬・認知症予防薬

腰痛は介護につきもの

介護における職業病(業務上疾病)としてまっさきに上がるのが腰痛です。要介護者の介助をする中で、腰への負担が大きくなり、それが積もって腰痛になってしまうわけです。

介護現場における腰痛への対策としては「ノーリフト」という活動に注目が集まっています。この活動もとても大事なのですが、同時に、腰痛を根本的に解決するような医療の発展にも期待したいところです。

そうした中、すごいニュースが舞い込んできました。腰痛を予防し、同時に、認知症も予防してしまう可能性のある新薬ができそうだというのです。発表は、慶應義塾大学医学部より、プレスリリース(2015年11月12日)されています。

プレスリリースの中身

以下、プレスリリースから、研究の背景を引用します。要するに、腰痛はアルツハイマー病(認知症につながる)の原因となる可能性があり、その腰痛をやっつける新薬の開発が進んでいるということです。そして、その効果が認められる物質の発見を受けて、このプレスリリースとなっているようです。

日本の超高齢化に伴い、脊椎の変性疾患の患者数は増加し続けており、全国推定患者数が 3800万人と言われる変形性腰椎症では、ほぼ必ず椎間板変性を伴っています。また、椎間板変性は日本人を悩ます腰痛症の原因の1つにも挙げられますが、現在のところ、椎間板変性を抑制する有効な治療薬は見つけられていません。

一方、加齢に伴い、各臓器や各組織に対して酸化ストレスが増えることが知られています。アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患、肺気腫などの慢性呼吸器疾患も酸化ストレスが関係していることは報告されていますが、椎間板変性と酸化ストレスの関係についてはあまり知られていませんでした。

今回本研究チームでは、椎間板変性においても酸化ストレスが関わっているか否かを検証しました。本研究では、椎間板細胞の培養実験の他、椎間板変性モデルラットも作成し、アンチエイジングのサプリメントでも使用される抗酸化剤 NAC を経口投与し、その効果を検討しました。

この薬は、いつごろ手に入るようになるのか?

これが残念なところなのですが・・・新薬の開発は、特許の取得から10年以上の期間がかかるのが普通です。その上で、国の厳しい審査を通過する必要があります。今回の発見は、ちょうど現在、特許出願中とのことなので、新薬として市場に出るまでには、20年程度は見込まないとなりません。

仮に、この新薬の重要性が広く認知され、国が認可を急いだとしても、それでも最低10年はかかるでしょう。私たちは、この認可プロセスが順調に進むことを祈るしかありません。そしてこの新薬が出るまでは、「ノーリフト」を進めたり「ストレッチ」を続けていくしかないということです。

※参考文献
・慶應義塾大学医学部, 『サプリメントの成分に腰痛の原因となる椎間板変性を抑制する効果を発見 -腰痛予防薬としての効果に期待-』, 2015年11月12日プレスリリース
 

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