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ケアマネは、要介護3以上から利用可能になる?

ケアマネは、要介護3以上から利用可能になる?

ケアマネージャーの重要性

ケアマネージャー(介護支援専門員)は、いわば、介護のコンサルタントです。利用者(要介護者)の価値観や希望を理解した上で、利用者に必要となる様々な介護サービスをアレンジし、ケアプランとしてまとめます。また、ケアプランの運用状況を把握し、そこに課題があれば、その解決にも動くという存在です。

そうしたケアマネージャーの責任は大きく、このケアマネージャーの能力によって、利用者のQOL(生活満足度)はかなり左右されるのが実際です。利用者やその家族からすれば、優秀なケアマネージャーと出会えるかどうかで、人生の中身が変わってしまいます。

同時に、急速に数を増やしてきたケアマネージャーには、能力や経験の差に大きなバラツキもあります。なかなか、自分にあったケアマネージャーが見つからないということに悩む利用者や家族も少なくありません。とにかく、介護はケアマネージャー次第と言っても過言ではないのです。

ケアマネージャーへの批判

そんなケアマネージャーには、批判もあります。同時に30人を超える利用者を抱えるケアマネージャーは、利用者1人あたりと接触する時間は、月に1〜2時間程度です。たったそれだけの時間で、利用者の価値観や希望を正しく把握することができるのでしょうか。

もちろん、優れたケアマネージャーは、この接触時間の短さを補うため、ヘルパーや家族などから、様々な情報を入手しつつ、全体像の把握をしています。ただ、そうしたところまで気の回るケアマネージャーばかりではありません。限られた経験と時間の中で、凡庸なケアプランを作成してしまうケアマネージャーもいます。

ケアマネージャーたちも、そうした状況を問題と認識しています。自主的に勉強会を開いたり、セミナーに参加して、能力向上を目指している人も少なくありません。しかしそれでも、介護現場には、根強いケアマネージャー不要論があります。利用者と日々接触している介護福祉士がケアプランを作るべきという声もあります。

ケアマネージャーは要介護3以上からという噂

こうした背景を受けて、現在の介護業界には「ケアマネージャーを使うことができるのは、要介護3以上の利用者からになる」という噂が広がっています。本当に、そうしたことになった場合は、要介護3未満の利用者には、ケアマネージャーがつかないことになります。

ケアマネージャーがいなければ、複数の介護サービスをアレンジし、それぞれの運用状況をチェックする存在はいなくなります。実質的には、介護福祉士がそれをすることになるでしょうが、そこに、きちんと対価が支払われるかは不明です。

仮に、ケアマネージャーがいなくなっても、ケアマネージャーの行ってきた介護のコンサルタントとしての機能の必要性は消えません。公的にそれを担う人がいなくなった場合、基本的は、それは利用者本人や家族が行うことになります。

介護の重度化が避けられなくなれば本末転倒

優れたケアプランがあると、介護の重度化を避けることができるようになります。本来であれば、要介護の度合いが小さい、軽度の状態のときにこそ、優れたケアプランが必要なのです。ここでこそ、ケアマネージャーの能力が発揮されるべきです。

しかし、先の噂のように、そうした軽度の状態(要介護3未満)には、ケアマネージャーが関われないということになれば、より多くの利用者の介護が、時間とともに重度化していくことになります。そうなってしまっても仕方がないと判断するほど、介護のための国の財源が枯渇しているのでしょうか。

もし、この噂が本当になってしまった場合、日本全体の介護の質は低下し、介護離職も増えてしまう結果にもなりかねません。かなり恐ろしいことではありますが、とにかく、国が支払える介護のためのお金は、本当に足りなくなってきているのです。

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