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東京の高齢化も止まらない、知っておくべきその特徴とは?

東京の高齢化も止まらない、知っておくべきその特徴とは?

東京の高齢者、過去最高に

東京都の調べによると、東京都に暮らす高齢者の数は307万8,000人となり、過去最高を更新しました。この状態は、これからも続いていくと考えられています。東京の高齢化もまた、止まらないのです。

意外と忘れられていることなのですが、東京は、高齢化に弱いところです。東京にはエスカレーターやエレベーターが完備されているところも多く、一見、東京は高齢者が暮らしやすいところのように感じるかもしれません。

しかし、高齢者になるとなにかと必要になる病院や介護事業者は、東京では事業が成立しにくい状態になっています。このため、高齢者として東京で生きると、医療や介護が足りないという状況になりやすいのです。

なぜ東京では病院や介護事業者が儲からないのか

病院も介護事業者も、売り上げは、医療サービスや介護サービスの内容によって全国(ほぼ)一律に定められています。医療サービスや介護サービスは、労働集約型のビジネスに相当し、医師や介護職のような1人の専門職がこなせる仕事量には限りがあります。病院も介護事業者も、売り上げは、専門職の人数に依存するのです。

しかしコストはというと、まず、専門職の人件費は、物価の高い東京では、特に高くなります。また、東京の地価が高いのは誰もが知る通りで、病院や介護事業者は恐ろしいほどに高額になる地代家賃に苦しむことになります。

東京都その他の地域を比較したとき、専門職1人あたりの売り上げは、ほとんど変わりません。しかし、東京で病院や介護事業者を続けるコストは、その他の地域とは比較にならないくらい高額になるのです。結果として、医療や介護という分野に限っては、東京というのは、全く儲からない場所になります。

東京で高齢者が増えるということは

そんな東京で高齢者が増えるということは、医療難民や介護難民が増えるということでもあります。東京には、様々なお店が多数あって、買い物難民はいないかもしれません。しかし、医療難民や介護難民については、国内でも最悪の状態になっていく可能性が高いのです。

こうした背景を受けて、実は、50〜74歳という年齢層に限っては、東京圏から脱出する人(転出)のほうが、東京に入ってくる人(転入)よりも多くなっています。この状況は、今後、改善することは期待できません。とにかく東京は、高齢者として暮らしにくい場所なのです。

まだ介護がはじまっていない現役世代の人で、東京で仕事をしている場合、この点については相当な注意が必要です。なぜなら、東京に暮らしている場合、いざ、親が介護を必要とする身になったら、親を東京に呼び寄せるという選択肢は、ほとんどありえないからです。

※参考文献
・FNN Prime, 『東京の高齢者人口、過去最高307万8,000人』, 2018年9月11日

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