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北海道の高齢化率も30%超え(夕張市は50%超え)

北海道の高齢化率も30%超え(夕張市は50%超え)

日本の高齢化率は27.3%(世界最高)

日本の高齢化率は27.3%と、世界最高の状態にあります(2016年10月1日時点の数字)。ただ、この数字は平均であり、平均だけを見ていると、実態の把握を間違ってしまいます。秋田県、高知県、島根県、山口県、徳島県、和歌山県、山形県、愛媛県、富山県、大分県、岩手県は、2015年の時点で、すでに高齢化率30%を超えています。

こうした中、北海道もまた、高齢化率30%を超えたというニュースが入ってきました。特に夕張市は高齢化率が50%を超えており「いちど財政破綻をしてしまうとどうなるか」という学習事例になってしまっています。以下、北海道新聞の記事(2018年7月24日)より、一部引用します。

道内で65歳以上の高齢者が人口に占める割合を示す高齢化率が、今年1月1日現在の住民基本台帳で30・5%となり、初めて30%を超えたことが23日、道の集計で分かった。全国平均の27・7%より2・8ポイント高く、47都道府県で18番目に高い。(中略)

市町村別で、最も高齢化率が高いのは夕張市の50・8%。次いで歌志内市と空知管内上砂川町の49・6%、渡島管内松前町47・2%、同管内木古内町46・7%。逆に高齢化率が低いのは、千歳市22・2%、宗谷管内猿払村23・5%、根室管内中標津町24・5%など。札幌市は179市町村で6番目に低い26・2%だった。(後略)

同じ北海道でも、札幌市は全国的にも高齢化率が低い状態にあるのに、札幌市から70km程度しか離れていない夕張市では、それが50%を超えているというところは象徴的です。近くに大都市を持っている周辺の自治体のほうが、若者の流出が深刻になりやすいということなのかもしれません。

2040年以降はどうなっているのか?

あと23年後の2040年、今の赤ちゃんたちが社会に出る頃までには、東京都でさえ高齢化率が30%を突破していると予想されています。東京都ではない他の地域においては、高齢化率は40%を超えるところが多くなっています。日本全体が、夕張市がかつて経験した苦しみを味わうことになります。

意外と忘れられているのは、無居住地の増加です。いろいろな予想統計があって、どれを参照するかにもよりますが、国土交通省は、2050年までには、いま人が住んでいるところの20%くらいは無居住地になると予想しています(国土交通省, 2014年)。

高齢化率が上がり、これ以上の日常生活はできないという地域がどんどん出てきます。そうした地域に暮らしている高齢者は、移動を余儀なくされます。そのきっかけは、傷んだ橋の修復が予算的にできなかったり、商店の閉鎖だったり、そして介護事業所の撤退だったりするでしょう。

撤退戦を計画的に進めていく必要がある

かつて高度成長期には、空港などの建設をするために、多くの人が住み慣れた地域を追われました。バブル期になってもなお、巨大な建設事業を進めるために、そうして地元を失った人々が多数いました。それがいま、かつてない規模の人々を巻き込んで、日本全国で進もうとしています。

日本の人口減少は止まりません。この未来を織り込んだ上で、私たちは、それぞれに住んでいる地域の撤退戦を進めないとなりません。具体的には、徐々にではあっても計画的に、地域を閉じていくことが求められるでしょう。そうしないと、日本の社会を維持することもできなくなるからです。

必要なものが小さなエリアに集中し、その周辺に人々が移動してきて暮らす、コンパクトシティーという構想も検討されています。ただ、どこをコンパクトシティーにするかという意思決定には、かなりの利害がぶつかり合います。結果として、コンパクトシティー構想の進捗は、実に遅々としたものになるでしょう。

※参考文献
・北海道新聞, 『道内の65歳以上、初の3割超 1月現在 檜山最高40.1%』, 2018年7月24日
・国土交通省, 『新たな「国土のグランドデザイン」骨子参考資料』, 2014年3月28日

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