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孤独死を身近に感じる高齢者が4割(孤独の問題について)

孤独死を身近に感じる高齢者が4割(孤独の問題について)

孤独死ではなく孤独が問題という認識が必要

孤独死については、よくニュースに取り上げられます。人の一生の終え方として、とても寂しいイメージがあり、注目を集めるからでしょう。確かに、孤独死とその発見の遅れは、多くの人を不幸にさせます。まずは以下、産経ニュースの記事(2018年6月19日)より、一部引用します。

一人暮らしの60歳以上の高齢者の4割超が「孤独死」を身近に感じると答えていたことが19日、内閣府の「高齢者の健康に関する意識調査」で分かった。政府は同日午前、平成30年版高齢社会白書を閣議決定し、調査内容を盛り込んだ。(中略)

調査では、家族や友人との会話の頻度が高い人ほど自分の健康状態を「良い」と評価する傾向が明らかになった。会話の頻度を「ほとんど毎日」と答えたのは、健康状態が「良い」と答えた人の90・1%にのぼり、「良くない」と答えた人の67・2%だった。(後略)

そもそも死ぬ瞬間というのは、その多くが孤独なものです。本当の問題は、孤独死ではなく、生きているときの孤独にこそあります。このニュースでも、孤独死について聞きながらも、実際は、それぞれの日常の会話の頻度を調べているでしょう。

自分が孤独であるとは言いにくいことに配慮する必要もある

孤独は、喫煙や肥満よりも健康に悪い、とても大きな問題です。同時に、誰が孤独なのかを外から把握するのは、とても難しいのです。かといって「あなたは孤独ですか?」と直接的に問うわけにもいきません。そこで、多くの調査では孤独死への不安を聞いているわけです。

その視点から先のニュースを読み直すと、日本の高齢者は、4割以上が孤独の状態にあると考えることができます。孤独だと、介護が必要になるリスクが1.7倍も大きくなるという調査結果も見逃せません。今の日本では、多くの高齢者が孤独に苦しみ、そして介護のリスクにさらされているのです。

子供の立場からすれば、すこしでも親を気遣うことで、将来の介護リスクを下げることができるという見方もできます。親のタイプによっては、孤独を嫌って、子供にすり寄ってくる親もいるでしょう。しかし、子供に心配をかけまいと、自分が孤独であることを隠す親も多くいるはずです。

親についてできるだけ理解しておくこと

介護がはじまる前であれば介護リスク低減のため、すでに介護であれば要介護度を上げないためにも、孤独はできる限り排除したいところです。かといって「孤独なの?」と聞くわけにもいきません。では、具体的に何をしていけばよいのでしょう。他愛もない会話というのも、世代が異なれば、以外と難しいものです。

そこで考えておきたいのは、親について知るということです。これはいざというとき、親の価値観に合った介護をしていくためでもあります。特に親が認知症になった場合、親についての情報が役立つことも多いのです(詳しくは東洋経済への寄稿記事を参照)。

お父さん、お母さんというのは役割の名前です。親には本名があり、その本名による人生のほうが長いのです。親の趣味くらいは知っていても、意外と、親の日常生活については知らなかったりもするものです。他愛もない会話でも良いかもしれませんが、可能であれば、親の人生について関心を持ち、それを聞いてみるのが良いでしょう。

※参考文献
・産経ニュース, 『4割超が孤独死「身近に感じる」 一人暮らし60歳以上のシニア 高齢社会白書』, 2018年6月19日

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