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あと数年で50歳以上が過半数となる日本

あと数年で50歳以上が過半数となる日本

2024年、50歳以上が過半数になる

日本では、2024年、50歳以上が過半数になることが予想されています。そうした近未来においては、これまでの年齢の概念が変化していかないと、社会の仕組みが維持できなくなります。いわゆる「エイジフリー」な社会が実現されないとなりません。

たとえば仕事は、働けるのに定年になってしまうのは良いことではありません。年金も、年齢ではなく、資産や所得に応じて考えなければならないでしょう。介護保険もまた、介護が必要な人に対するサービスであるべきで、年齢によって制限が設けられている現状は、本当はおかしいのです。

KAIGO LABでも、基本的には、介護を必要とする人は高齢者であるという前提で記事が執筆されています。しかし実際には、若年性認知症に代表されるように、介護を必要とする人は、高齢者ではなくても多数いるのが現実です。

エイジフリー社会の実現に向けて

若くても、なんらかの理由によって働けない人には、年金のようなものが必要です。特に、身体ではなく精神面でのケアが必要な人ともなれば、年齢によらず、多数いるのは明白です。逆に、高齢者になっていても、現役バリバリの人には年金は必要ありません。

そもそも高齢者というくくりが、もはや、あまりに粗すぎて、使えないものになってきているのです。こうした背景を受けて、自民党の「人生100年時代戦略本部」が、政府への提言をまとめています。以下、朝日新聞の記事(2018年5月30日)より、一部引用します。

自民党の「人生100年時代戦略本部」(本部長・岸田文雄政調会長)は29日、長寿社会を迎えるなか、年齢によって区切るこれまでの社会保障のあり方を見直す政府への提言をまとめた。「高齢者」の名称見直しなどを求めている。(中略)

社会保障改革の方向性として、「年齢ではなく経済力に応じた負担」や「年金受給開始年齢の更なる柔軟化」を指摘。政府に対し、来年末までに改革案と工程表を取りまとめるよう求めた。(後略)

要するにお金の分配の問題でもある

前向きに考えれば、これはエイジフリー社会の実現に向けた取り組みです。しかし後ろ向きにとらえたら、これは、高齢者福祉の劣化でもあります。要するに高齢者福祉のためのお金がもはやないので、エイジフリー社会をめざすしか手がないということです。

ただ、こうした状態を嘆いていても仕方がありません。これは、女性の活躍推進が、極端な人材不足を背景としていることと同じです。極端な人材不足がなくても、女性の活躍推進は実現されるべきですが、この社会は、そうなってはいません。まずはじめに経済合理性があって、倫理は後からついてくるというのが現実でしょう。

高齢者福祉が劣化するのは残念なことですが、同時に、エイジフリー社会が到来することは大歓迎です。もちろん、この移行の過程において、本当に福祉を必要とする人が切り捨てられないように注意する必要はあります。とにかく、50歳以上が過半数となる日本においては、他に進める道がないということも認識しておく必要があるでしょう。

※参考文献
・朝日新聞, 『「高齢者の名称見直しを」自民・小泉進次郎氏主導で提言』, 2018年5月30日

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