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駅構内に介護事業所が?この試みには非常に大きな可能性が!

駅構内に介護事業所が?この試みには非常に大きな可能性が!

駅が介護事業所になる?JR九州の試み

日本の場合、駅とその周辺には、人々が生活で必要なものを手に入れるための共通の社会インフラがあることが多いでしょう。スーパー、病院、飲食店といったものは、比較的、駅から近いところにあるのが普通です。

しかし、日本の極端な人口減少によって、こうした社会インフラは徐々に姿を消しつつあります。とはいえ、駅自体はずっと街の中心位置にあるわけです。そんな駅を、介護事業所として再利用する動きが出てきました。以下、大分合同新聞の記事(2018年3月31日)より、一部引用します(段落位置のみKAIGO LABにて修正)。

中津市のJR今津駅舎内に、指定居宅介護支援事業所「今津サポートセンターいずみの園」が開所した。市内でも高齢化が進む今津地区で、無人化した駅を介護・福祉の拠点として活用した新たな試みに期待が集まっている。JR九州大分支社によると、駅舎内に介護支援事業所を開設するのは初めてで全国でも珍しいという。(中略)

介護支援専門員6人体制で運営。介護ケアプランの作成の他、介護や福祉、健康の相談に対応する。同地区で開所先を探す中、無人の同駅舎に着目。1年ほど前から市の仲介でJR九州と協議を重ねて賃貸契約を結び、駅舎の一部(35平方メートル)を改装し、事務スペースや相談室などを設けた。

あらたな日本の構想になる可能性もある

そもそも、深刻な過疎地をのぞけば、駅まではバスがあったり、駅前にはタクシー乗り場があったりするでしょう。駐車場や、広い車寄せがあるのも普通です。自宅から駅まで行く手段が残されている地域では、駅に介護事業所があるのは、とても好都合です。

たとえば、ある駅ではリハビリを受けて、別の駅ではデイサービスを受け、別の駅では主治医に会うといった複合的な介護も、駅構内の介護事業所が普及すれば可能になります。鉄道会社としても、使われることが少なくなってきた路線で、家賃収入を得ながら、あらたな需要を喚起できるかもしれません。

電車内では、要介護者同士のコミュニケーションが期待できるだけでなく、認知症予防の刺激にもなるかもしれません。電車内での介護サービスも考えられます。コンパクトシティ構想が叫ばれて久しいですが、そのひとつの形として、今回のJR九州の試みには、大きな可能性が感じられます。

できるかぎり鉄道の文化を守りたい

日本ほど、国内全体に鉄道網が張り巡らされている国は、他にありません。車窓からの風景が楽しめる国土もあり、今後の日本の観光資源として、鉄道の存在は欠かせないものだと思います。しかし現在、特に地方では、収益性の悪化から、廃線が相次いでいます。

世界から日本に観光にきた人が、日本の鉄道を楽しむためにも、なんとか少しでも、全国の鉄道会社の収益を改善する必要があります。介護x鉄道というのは、もしかしたら、ものすごいアイディアかもしれないのです。このJR九州の試みには、それだけの可能性があります。

あくまでも勝手な希望ではありますが、電車が老人ホームになったりしないでしょうか。固定したビルの中の老人ホームよりも、日本全国を移動し続ける老人ホームがあったら、個人的には入居したいと感じます。日本は、世界的にみても、鉄道ファンの多い国です。なんとか、この文化を残しつつ、介護の問題も解決できたら最高です。

※参考文献
・大分合同新聞, 『無人駅で介護支援 県内で初、2日業務開始 地域を手助け』, 2018年3月31日

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