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免許返納をする高齢者が増加中

免許返納をする高齢者が増加中

高齢者の免許返納はよいことだが・・・

今年の1月、85歳のドライバーが登校中の女子高生2人をはねるという事故が発生してしまいました。メディアもこの事故を大きく取り上げたため、記憶に新しい人も多いと思います。この裏では、メディアに取り上げられない事故も多数あるわけです。本当に大きな社会問題という認識が求められます。

実は、すでに昨年は、前年比1.5倍というレベルで、免許の返納が進んでいます。今年も、さらに多くの高齢者が、免許の返納に動くと思われます。以下、日本経済新聞の記事(2018年3月12日)より、一部引用します。

ドライバーを卒業する高齢者が急増しています。75歳以上で運転免許証を自主返納した人は2017年に約25万人。前年から1.5倍に増えました。運転をやめる高齢者の増加は交通安全に効果があるのでしょうか。(中略)

免許保有者10万人当たりの死亡事故件数は75歳以上が75歳未満の2倍以上で、これだけ見ると高齢者の運転は危険に見えます。ただし高齢者の運転が一概に危険かどうかは議論のあるテーマです。(中略)

運転をやめることが健康を損なうリスクも指摘されています。国立長寿医療研究センターによる65歳以上への調査結果では運転をやめた人が要介護状態になる危険性は運転を続けている人の約8倍に達しました。(後略)

免許返納の後の生活がとても重要

先のニュースにもあるとおり、運転をやめることが、高齢者の健康に悪影響を及ぼすことには注意しなければなりません。運転をやめると、要介護になる可能性が8倍にも跳ね上がるというのは、できる限り多くの人が認識しておく必要のある事実でしょう。

この背景にあるのは、運転をやめてしまうと、外出の機会が減る可能性が高まるということです。外出しなくなると、体を動かさなくなるだけではありません。他者との関わりが減少し刺激が薄くなってしまうことや、孤独感にとらわれて元気を失ってしまうことも大きな問題なのです。

免許を返納したら、その後の外出が減らないように、また社会との接点が失われてしまわないように配慮することが大事です。そもそも、自動車の維持費(ガソリン代、保険、駐車場代など)がかからなくなるのですから、その分は、外出のための交通費に使ってもよいはずです。

自動運転はまだだろうか・・・

免許の返納というのは、自動運転が日本で普及するまでの「つなぎ」にすぎません。自動運転が普及すれば、誰もが安全安心に、自動車による移動を手にすることが可能になるからです。免許のない人までもが、自動車を活用することができれば、移動の概念が大きく変わることになります。

自動運転が実現すれば、一部の長距離移動を別にすれば、タクシーはもちろん、電車やバスの多くは必要なくなります。そうした未来においては、日本に約135万人いるプロのドライバーは失業してしまいます。

痛ましい事故が繰り返されないよう、また、そのための技術が生み出す失業にも配慮しながら、自動運転は実現されなければなりません。自動運転は、技術者や法律家はもちろん、政治家や官僚、そして全ての日本人が考えていかなければならない問題なのです。

※参考文献
・日本経済新聞, 『高齢者の免許返納が急増』, 2018年3月12日

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