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悪質クレーマーの問題への関心が高まっているいま – 監視社会のはじまり

悪質クレーマーの問題への関心が高まっているいま

世間は(まだ)悪質クレーマーについて理解が足りない

介護現場には「困難事例」という言葉があります。これは、いわゆる「モンスター高齢者」のことを、介護業界の外の人にはわからないように、やわらかく表現したものです。無理な要求をしてきたり、セクハラをしたり、中身は様々です。この中には、ひどく悪質なクレーマーも含まれています。

いわゆる客商売をしていると、悪質クレーマーの問題は、日常茶飯事です。本当に対処にこまって、警察を呼ぶこともしばしばあります。しかし、警察を呼ぶかどうかのラインの判断は難しく、現実には、多くのケースで泣き寝入りになってしまっているのです。

こうした悪質クレーマーの問題が多数存在することは、世間は理解してくれていると思っている人も多いかもしれません。しかし、実際には、意外なほどに世間は、この問題を小さく考えていたようなのです。以下、NHK NEWS WEBの記事(2017年11月9日)より、一部引用します(改行位置のみ、KAIGO LABにて修正)。

スーパーマーケットや百貨店など流通業界で働く人の70%が客から暴言や説教といった悪質なクレームなどを受けた経験があると回答したことが労働組合が初めて行った実態調査でわかりました。(中略)

「暴言」が49%の2万4100人、「同じ内容を繰り返す」が29%の1万4200人、「説教など権威的態度」が27%の1万3300人で、「セクシュアルハラスメントを受けた」という人もおよそ10%の4900人いました。(中略)

「回答した人数の多さに本当に驚いた。クレームに対応する側の苦労などについて調べたここまでの大規模な調査はおそらく初めてではないか。回答数の多さは誰かに訴えて改善してもらえるのでないかという期待の高さを表していると思う」と話しています。(後略)

法整備よりも前に、監視社会がやってくる

近年、ドライブレコーダーの普及によって、ひどいドライバーが多数いるということが明らかになってきました。これと同じように、いわゆる客商売の現場にも、悪質クレーマーの実態を客観的に、かつ世間に伝わるように示すために、動画撮影や録音をする仕組みが導入されていくでしょう。

とにかく、こうしたことは、法整備を待っていると、事件になってしまいます。ですから客商売の現場では、少なくともスマホで録音するなどして、多くの人が自衛につとめるようになっていきます。場合によっては、そこで取得された動画や音声は、特に悪質なものは、警察に提出されたりもしていく未来はすぐそこです。

介護職の側であれば、自衛のためにこうしたことを進めていく必要があります。逆に、介護をする家族の側からすれば、自分たちが悪質なクレーマーになってしまっていないかを注意して考えていく必要があるでしょう。

同時に、相手が本当におかしいときは、直接クレームをするよりも、全国の消費生活センター(消費生活に関する苦情や問合せの公的な窓口)に相談したほうがよいでしょう。こちらに関しては、消費者ホットライン188番(市外局番なし)を覚えておいてください。

※参考文献
・NHK NEWS WEB, 『悪質クレーム 流通業で働く人の7割が経験 初の実態調査』, 2017年11月9日

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