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スキン・テア(Skin Tear)に注意したい

スキン・テア(Skin Tear)に注意したい

スキン・テア(Skin Tear)とは?

スキン・テア(Skin Tear)とは、スキン(肌)+テア(破る)という意味の英語表現になります。摩擦やずれによって皮膚が裂け、剥がれたりすることで、皮膚が損傷することを言います(皮膚裂傷)。スキン・テアが発生すると、痛みやイライラを伴うため、高齢者の生活の質が低下します。

もちろん、スキン・テアは、高齢者だけに発生するものではありません。ただ、加齢とともに発生する確率が高まる傾向があります。基本的には、スキン・テアは高齢者の乾燥した上肢(肩から先の手)に発生することを警戒するケースが多いようです。

スキン・テアの発生事例としては、手足がベッドの柵に擦れて皮膚が裂ける(ずれ)、絆創膏を剥がすときに皮膚が裂ける(摩擦)、車椅子のフレームに擦れて皮膚が裂ける(ずれ)、医療用リストバンドが擦れて皮膚が裂ける(摩擦)、リハビリ訓練時に身体を支持していて皮膚が裂ける(ずれ)など、様々です。

注意したいのは、スキン・テアは、虐待による内出血などと見分けることが困難だということです。ですから、誰かに虐待を受けているのか、それともスキン・テアなのかの判断については、可能な限り専門家に相談したいところです。

保湿によるスキンケアが予防になる

スキン・テアの予防は、保湿剤による皮膚の乾燥防止が基本になるようです。ただ、一口に保湿剤と言っても様々なものがあり、それぞれ効果にも個人差があるようです。まずは保湿に注意するにせよ、それでもスキン・テアが見られる場合は、早急に医師に相談するようにしましょう。

同時に、スキン・テアは摩擦などによって起こるため、介護を提供する介護者が、要介護者の身体に接触する介護をするときに注意する必要もあります。介護者が爪を伸ばしていたり、指輪や時計をつけたままの介護は、スキン・テアのリスクを高めます。

当然、車椅子や松葉杖など、皮膚に接触する可能性がある福祉用具を選ぶときは、できるだけ角に丸みがあり、摩擦が起きにくい素材が使われているものを選びましょう。自分でよくわからなければ、福祉用具専門相談員への相談を検討してください。

さらに、要介護者が身につける衣服が摩擦を起こしやすい素材だと、スキン・テアのリスクが高まります。皮膚が乾燥しがちな人の場合は、肌の露出自体をできるだけ避けるのは当然として、サラサラとした摩擦の起きにくい素材の衣服を身につけるように心がけたいところです。

より専門的に学びたい場合

スキン・テアについて、より専門的に学びたい場合は、日本創傷・オストミー・失禁管理学会が啓蒙のための資料(写真付き、39ページのもの)『スキン-テア(皮膚裂傷)の予防と管理』(PDF)を無料で提供してくれているので、そちらを参照ください。

※参考文献
・山本 道代, 林 裕子, 『高齢者に対する皮膚保湿に関する文献検討』, 北海道科学大学研究紀要(43), 21-28, 2017-07
・日本創傷・オストミー・失禁管理学会, 『スキン-テア(皮膚裂傷)の予防と管理』, 2015年10月15日

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