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大学1〜2年生の就職先希望ランキングで1位となったのは・・・

大学1〜2年生の就職先希望ランキングで1位となったのは・・・

ギリシャ破綻の原因

ギリシャ(ギリシャ共和国)では、2009年の政権交代をきっかけとして、過去に公表してきた財政赤字の数字が正しくなかったことが判明しました。その後、緊縮財政が続いていましたが、2015年の総選挙において、反緊縮派(SYRIZA)が支持を得て勝利し、再び、大きな破綻の危機を迎えつつあります。

ギリシャ破綻の原因は、そもそも、借金を借金で返すという自転車操業にこそあります。そうした状況にあったにも関わらず、労働者の4人に1人が公務員として働いていたこともあり、収入よりも支出が多いという財政状態は改善しなかったのです。いまの日本とそっくりです。

そんなギリシャでは、公務員は、学生の就職先として常に人気ナンバー1でした。ギリシヤの公務員には、表向きの基本給ではわからない、様々な手当が存在していたからです。遅刻をしないで出勤することにも手当があったと言われます。

大学1〜2年生の就職先希望ランキング

大学1〜2年生というと、成人したとはいえ、まだ社会についての認識が深まっていない状態にあるでしょう。しかし、そうした不安定な状態だからこそ、いかなる職種にもなり得るのです。そんな大学1〜2年生の今の就職先の希望を知ることは、日本の将来を占うのに最適なインプットかもしれません。

その結果は・・・公務員が1位と2位を独占するというものだったのです。さすがに、ギリシャのことを思い出してしまい、不安な気持ちにもなりました。以下、キャリコネニュースの記事(2017年7月26日)より、一部引用します。

1位は地方公務員(8.8%)だった。自由回答で理由を尋ねたところ、「収入が安定していて、休みも取れる」(1年、文系、女性)、「地方の地域活性化に貢献したい」(1年、男性、文系)といった回答が多かった。

2位は国家公務員(7.2%)で、「安定している」(2年、女性、文系)「日本のために貢献したい」(1年、男性、理系)といった理由が挙げられた。学年別に集計しても、男女別に集計しても、いずれも地方公務員が1位、国家公務員が2位となっており、学生の安定志向が伺える結果となった。

学生を責めても仕方がないと考えるべき

こうしたニュースがあると「学生なのだから、もっと大きな夢を〜」といった反応を目にすることがあります。しかし、そもそも40億年という時を超えて今にまで命をつないでいる生物は、自分が生き残ることに関しては、非常に敏感に反応するようにできているのです。

統計的な事実として、多くの学生が公務員を目指すという環境は、ギリシャの場合がそうであったように、背景として大きな危機があると考えるべきでしょう。結果として、こうした学生のほうが賢かったことになる可能性もまた高いということです。

むしろ、自分に向けられた将来に対して敏感な学生が、公務員を目指していることは、未来に起こることを予言しているとは言えないでしょうか。そしてその数字は、1位(8.8%)と2位(7.2%)を合わせても、全体の16%であり、残りの84%は、別の職種を考えているというところには、希望もあります。

もちろん、いつの時代であっても、公務員は必要です。公務員になりたい学生がいること自体には問題はありません。しかし、日本における公務員の身分が保証されすぎていることには問題もあります。また、公務員がもっとも人気があるという状況は、労働力人口が減少する社会にあって、明らかに民業の圧迫です。

予言の自己成就(よげんのじこじょうじゅ)は避けたい

予言の自己成就とは、仮に根拠のない予言でも、人間がそれを信じることで、結果として予言が的中してしまうことをさした言葉です。有名な例としては「○○銀行が危ない」という噂がたつと、預金を守りたい顧客が殺到し、本当に倒産してしまうというものでしょう。

日本の将来が危ないというのは、それなりに根拠のある予言です。しかし、それを多くの人が過信してしまえば、避けられるリスクでさえ避けられなくなってしまいます。学生が公務員に殺到するという状況は、ギリシャの破綻からも読み取れる1つの実例にもなりかねません。

確かに、日本の将来には不安がたくさんあります。しかし人類史というスケールでは、私たちの先祖は、もっと大きな危機も乗り越えてきたのです。危機から身を守る力も大事ですが、危機と向き合い戦っていく力もまた大切です。そのための勇気には伝染性があり、そうした伝染への耐性が少ないのが学生という存在なのです。

※参考文献
・キャリコネニュース, 『大学1~2年生が働きたい企業ランキングがカオス 上位は公務員が占める、理由は「カッコイイから」』, 2017年7月26日

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