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介護に対する危機感、親世代(本人)よりも子供世代のほうが大きい?

介護に対する危機感、親世代(本人)よりも子供世代のほうが大きい?

介護に対する危機感

もちろん、場合によりけりではあるものの、介護の負担(経済的負担、精神的負担、身体的負担)は、かなりのものです。まだ介護がはじまっていない人々は、そうした介護の現実について情報をあつめ、自分たちなりに危機感を持って準備をしています。

こうした危機感は、介護が必要になるかもしれない親のほうよりも、むしろ、介護をする側になる子供のほうが大きいようです。ファイザーによる調査(ファイザー, 2016年)によれば、自分自身の介護に関して危機感を持っている親世代は50.4%だったのに対して、子供世代のそれは70.9%でした。

親世代の約半数が、自分自身の介護を楽観的に考えているのは、あまりよくないことかもしれません。危機感がないと、健康管理への意識が薄くなり、フレイルからの介護がはじまってしまう可能性が高まるからです。

介護の負担についての認識

同調査では、自分に介護が必要になったとき、自分の子供への負担を考えたことがある親世代は63.7%と、少し増えます。これに対して、子供世代の83.6%が、親の介護についての負担について心配しているという結果が出ています。ここでも、親子の認識にかなりの相違が見られました。

しかし、危機感を持っている子供世代のうち、親に対して、介護予防の対策を伝えているのは47.4%にとどまっています。危機感を持っていても、なんらかの具体的な行動をおこしている子供世代は、半数程度しかいないということです。

ここで、介護に危機感を持つ親世代は、その9割(87.3%)が、何らかの介護予防を行っているという点は、心強いです。その一方で、様々な病気の予防接種を受けている親世代は、危機感を持っていても3割程度(29.8%)にとどまっているところは、改善が必要な部分になりそうです。

フレイルという言葉を知っているか

フレイルという言葉を知っている人は、親世代の5.6%、子供世代の6%にすぎません。これは、まったく認識が広まっていないことを示しています。フレイルという言葉を知っている人は、肺炎がきっかけでフレイルになるリスクなどについても8割前後の割合で認識しています。

介護について勉強をしている人と、そうでない人との間で、介護予防のありかたについても差が出てきます。もちろん、言葉を知っているかどうかは、本質的なことではありません。しかし同時に、フレイルという言葉は、介護リテラシーの浸透度合いを測定するときの指標になる可能性もあります。

フレイルという言葉を広めるのではなくて、介護全般についての認識を広めることが大切です。そして、フレイルという言葉を知っているかどうかを確認していくことで、こうした認識がどこまで広く定着しているのかを確認していくという位置づけになるのだと思います。

※参考文献
・ファイザー, 『全国47都道府県「介護の日“親子の介護予防ギャップ”意識調査」』, 2016年11月9日

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