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【注意喚起】卒業アルバムが切り取られる不可解な事件?回想法が詐欺に悪用されている可能性

【注意喚起】卒業アルバムが切り取られている?その恐ろしい背景の可能性について考える

卒業アルバム(学校史)が閲覧できる図書館がある

卒業アルバム(学校史)は、多くの人にとって思い出のつまったものでしょう。自宅に大切に保管している人が多いとは思いますが、卒業アルバムを購入しなかった人もいます。また、購入したけれど引っ越しなどのときに紛失してしまった人もいるでしょう。

そうして、卒業アルバムを持っていない人々のために、過去には、卒業アルバムは、地域の図書館で誰でも閲覧可能な状態にありました。しかし近年、個人情報保護の観点から、誰でも閲覧可能という状態ではなくなってきています。現在では、日本全国、多くの図書館で、卒業アルバムの閲覧は制限されています。

しかし、一部の図書館では、卒業アルバムの閲覧制限がゆるかったようです。そこで、不可解な事件が起こっています。一部の図書館で閲覧可能になっていた卒業アルバムが切り取られているというのです。以下、読売新聞の記事(2017年5月4日)より、一部引用します。

愛知県図書館(名古屋市中区)は2日、所蔵する県内の小中高校の学校史や記念誌など611冊のうち68冊で、計510ページが故意に破られたり、切り取られたりしていたと発表した。同館は県警中署に、器物損壊容疑で被害届を出した。

発表によると、被害があったのは、県立尾西高校の「創立二十周年記念誌」などで、1冊で44ページも破られているものもあった。学校の運動会や、部活動の様子などを撮影した写真などが多く破られていたという。(中略)

また、名古屋市立図書館でも3館で、閲覧できるようにしていた学校史計7冊で合計40ページが切り取られていた。このうち、市立宮中学校の学校史は24ページにわたって切り取られていたという。

このニュースは、愛知県での被害についての報告です。しかし同様の被害が、三重県、富山県、石川県、福井県でも起こっているとのことです(NHK NEWS WEB, 2017年)。こうした状況を受けて、日本図書館協会が、同様の被害がないかについて緊急調査を行うことになっています。

高齢者を狙った詐欺のための材料になっているのでは?

個人が全国の図書館をまわっている可能性も否定できませんが、行動範囲の広さからすると、組織的な犯罪のイメージがあります。不可解なのは、こうして切り取られた昔の写真が何に使われるのかという点です。仮にこれが組織的な犯罪だとすると、それがお金に結びつくところまでは確実でしょう。

あくまでも推測にすぎませんが、こうして切り取られた写真は、高齢者を狙った詐欺事件に使われているのではないかと思うのです。特に認知症か、それに近い状態にある高齢者に近づくために、回想法が悪用されている可能性が考えられます。

認知能力が低下している人でも、古い記憶は生きています。詐欺師が、そうした高齢者に対して、卒業アルバムからの切り抜きを見せ、あたかも、その高齢者の親類縁者であるかのように振舞っているとしたら恐ろしいことです。そうして近づいて、金融資産をだまし取っている可能性があるからです。

注意喚起として受け取ってください

介護職はもちろん、高齢の親がいる家族は、高齢者の周辺に、古い写真を材料として近づいてきている人物がいないか、確認を急いでください。そうした人物に心当たりがある場合は、すぐに、警察に相談するようにしましょう。

ただ、本当のプロの詐欺師であれば、こうして切り抜いたという証拠を残し、全国ニュースになることを避けてきたはずです。証拠を隠すのであれば、卒業アルバムの写真を携帯のカメラで撮影し、それをプリントアウトしたりして使うはずだからです。

そう考えると、卒業アルバムの写真を悪用する犯罪は、すでにかなりの程度広がっているとも推測されます。つまり、切り抜いて証拠を残すような、レベルの低い(素人の)詐欺師が参入する段階にまで来ているのかもしれません。時すでに遅しではないことを祈るばかりです。

※参考文献
・共同通信, 『学校史の集合写真切り取り、岐阜県図書館130ページ被害』, 2017年5月1日
・読売新聞, 『図書館所蔵の学校史や部活写真、切り取られる』, 2017年5月4日
・NHK NEWS WEB, 『図書館での学校史などの切り取り被害 全国調査へ』, 2017年5月9日

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