閉じる

糖尿病が認知症の原因になる?血糖値の管理にも注意したい

糖尿病が認知症の原因になる?血糖値の管理にも注意したい

認知症に苦しむ人が1,000万人を突破しそうだ

2025年には、認知症に苦しむ人が700万人(高齢者の20%)になると考えられています。認知症として診断されるほどではないものの、認知に問題がある軽度認知障害(MCI)を含めれば、この数字は1,000万人を越えるとも考えられています。

これだけの人数になるのですから、認知症になっても、人間らしく暮らしていける環境の整備が急がれます。社会として、認知症に対する認識を高め、認知症に苦しむ人々の苦悩を理解し、受け入れていくことが重要です。

同時に、認知症になってしまうと、どうしても日常生活が破綻してしまうケースもあります。介護をする家族にとっても、要介護者に認知症があるか、ないかは、介護負担に大きな影響を与える要因です。なんとか少しでも、認知症にならないように予防を進めていく必要もあるのです。

糖尿病の予防が、認知症の予防にもなる?

認知症の予防を考える上では、認知症と糖尿病には関係があるという点についても、着目する必要があります。糖尿病の患者数は、2012年の時点で950万人います。これに、予備群の推計まで加えると、2,000万人を超えると考えられています。

認知症の予防には、たとえば、脳トレのように、脳を使うことも有効です。同時に、糖尿病の予防をすることが、認知症の予防にもつながるという点は、大切な認識です。以下、朝日新聞デジタルの記事(2017年4月20日)より、一部引用します。

九州大学が中心となって行っている久山町研究という研究があります。福岡県糟屋郡にある人口約8600人程度の久山町住人の方ほぼ全員の健康管理を追跡し研究しています。元々は脳卒中の実態解明と予防が目的で始まった久山町研究ですが、現在では生活習慣病全体の実態解明と予防を目的として続けられています。

この研究データによると、高齢者の糖尿病患者では合併症として認知症を発症している方が多く、更に糖尿病ではない高齢者に比べアルツハイマー病や血管性認知症の発症リスクが2~4倍に上昇しているということが分かりました。(中略)

また、高血糖だけでなく、重症の低血糖も認知症発症のリスクとなります。重症低血糖とは、第三者の介助を必要とする低血糖のことです。平均年齢65歳の16000人余りを対象としたアメリカでの研究(2009年)では、1度も重症低血糖を起こしたことのない患者の認知症発症危険率を1とした場合、1年間に1回重症低血糖を起こした患者の認知症発症危険率は1.26倍、2回は1.80倍、3回以上は1.94倍という結果でした。

運動をして、食事に気をつけることが大事

糖尿病の予防には、適度な運動と、糖分をとりすぎない食事が大事になります。これがそのまま、糖尿病の予防だけでなく、認知症の予防にもなるのです。糖尿病の恐ろしさのみならず、認知症のリスクも減らせるとなれば、生活習慣の管理がいかに重要かが認識されるでしょう。

高齢者でなくても、現在、糖尿病になる危険性が高い人もまた、将来のことを考え、しっかりと対策をしていく必要があります。同時に、血糖値が低すぎることも怖いわけです。きちんと血糖値を測定し、その管理をしていくことが大切です。

メディアが無駄に人々の恐怖をあおるのは良いことではありません。しかし、認知症や糖尿病は、自分だけでなく、周囲のことも苦しめてしまいます。他者に迷惑をかけたいと思っている人はいないでしょうが、日々の生活習慣を整えないと、恐ろしい結果に至ってしまうのです。

※参考文献
・朝日新聞デジタル, 『血糖値、高すぎも低すぎも認知症のリスク大』, 2017年4月20日

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

PR