閉じる

打席に立つための準備をしないまま、いきなり打席に立つことの重要性について

打席に立つための準備をしないまま、いきなり打席に立つことの重要性について

男性は新しいことにチャレンジするのが苦手?

男性ホルモンは、一般に認識されているような、攻撃性を決めるものではない可能性があります。近年では、男性ホルモンは、社会的な地位を求める欲求を生み出すものだという仮説が支持されてきているからです(社会的地位仮説/social status hypothesis)。

逆に考えると、男性は、年齢が上がってくると、初心者として周囲から認識されるような環境が苦手になるのかもしれません。つまり男性の場合は、なにか新しいことにチャレンジしようとしても、その環境では初心者になってしまうため、尻込みする可能性が高いのです。

簡単に言えば、男性は見栄っ張りで、自分のことを持ち上げてもらえない環境が苦手ということです。なんとも情けない話ではありますが、男性が高齢者になると、現役時代以上にプライドが高くなるようにも感じます。

もちろん、これは男性にだけ限った話ではありません。女性にも男性ホルモンがあり、また、男性にも女性ホルモンがあります。あくまでも程度の問題として、個人差があることが当たり前として、以下読み進めてください。

新しいことをはじめないと孤独になっていく

親友の数は、7年ごとに半分になっていくという調査結果があります。高齢者になるということは、死別も含めて、親友と呼べるような人がいなくなっていくことでもあります。高齢者は、どうしても、新しい友達を作っていくような場がないと、孤独になりがちなのです。

しかし、友達をつくるのは、そうそう簡単なことではありません。とくに男性の場合は、別の男性との間の序列を気にします。同格であると認識するのは、それなりに長いプロセスを経ないとなりません。面倒ですが、男性の読者は、心当たりがあるはずです。

どのみち、出会いがなければ、友達はできません。そうしたとき、趣味の場への参加というのは、大切なチャンスになります。しかし男性は、そうして趣味の場に行ったとしても、趣味の技能レベルに応じて序列をつけ、それを維持したがるという傾向があります。これでは、友達はできません。

年下の先生のところで初心者としての趣味をはじめる重要性

ここで、一番可能性があるのは、初心者として、あらたな趣味をはじめてしまうことです。その場に、他の初心者がいる場合、同格ですし、良きライバルとして、一緒に技能を高めていくという楽しみもあります。また、高齢者の場合は、こうしたあらたな趣味の先生になるのが、きっと年下になります。

あえて、恥になるような環境に身を置いてしまえば、強がる必要がなくなるし、プライドも関係ないので、かえってリラックスできる可能性があるのです。そして、人間の成長には「自分はまだ下手くそだ」ということを、周囲に素直に自己開示できるような環境が、どうしても大事なのです。

ただ、しつこいですが、男性の場合は、あたらしい趣味をはじめる場合でも、強がろうとします。趣味の場にいく前に、自主的に十分な練習をしてから、せめて中級者になってから参加しようとしてしまいます。しかしこれでは、せっかくの自己開示のチャンスが失われてしまうでしょう。

打席に立つための準備をしないまま、いきなり打席に立つことの重要性について

なんとか納得してもらいたいのは「打席に立つための準備をしないまま、いきなり打席に立つことの重要性について」です。とくに男性の高齢者こそ、自分が初心者であり、まだ下手くそである状態を周囲にさらすことを飲み込む必要があります。これを通して、肩肘張らずに、素直に生きられるようにもなるからです。

とはいえ、いきなり、どこかの趣味のサークルに行くことは、難易度が高いかもしれません。そこで考えてもらいたいのが「誘い出し」の上手な介護職の活用です。介護職の中には、外出が嫌になった高齢者を上手に「誘い出す」ことを得意とする人がいるのです。

家族会では、こうした情報が得られる可能性があります。また、可能性が高いとは言えませんが、地域包括支援センターやケアマネに相談すれば、こうした人材に出会えるかもしれません。

逆に、プロの介護職の人には「誘い出し」の重要性を、あらためて認識してもらえたらと思います。高齢者が、すこしでも自立して生きていける社会を築くために、これほど重要なスキルもないと思います。介護職の仕事は、本当に重要なのです。

KAIGOLABの最新情報をお届けします。

この記事についてのタグリスト

PR