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親友の数は、7年ごとに半数になっていく?孤独とどう向き合っていくべきか

親友の数は、7年ごとに半数になっていく?孤独をどう克服するか

孤独は人間にとって最悪の牢獄

孤独は、人間の健康に対して、かなりの悪影響を与えます。研究によっては、孤独による死亡率は、肥満や喫煙による死亡率よりも高くなるという結果も示されていたりもするのです(ITmediaビジネスオンライン, 2015年)。旧石器時代から、群れを組んで暮らしてきた人間にとって、孤独は最悪の牢獄なのです。

注意したいのは、周囲からみたとき、多くの人に囲まれて暮らしているような人であっても、孤独かもしれないということです。むしろ、誰とも一緒にいない孤独よりも、集団の中にいる孤独のほうが、辛いことかもしれません。仲間はずれにされるほうが、物理的に一人でいることよりも精神的なダメージが大きいこともあるでしょう。

年齢が上がってくると、学生時代とは異なり、友達と一緒にいられる時間が減っていきます。新たに構築される人間関係の多くは、ビジネスの必要性から生じるものであり、そうした関係が、友達とよべるようなレベルまで親密になることは限定的でしょう。そうなると、私たち人間は、学生時代に築いた友人との付き合いを維持することでしか、孤独を避ける方法が残されていないかもしれないのです。

親友の数は、7年ごとに半分になっていく?

オランダの組織研究機関(NWO)によれば、人間は、7年ごとに、親友のような親密な関係にある人の半数を失っていくそうです。これはとてもショッキングなことですが、自分の経験に照らしても、納得感もあります。7年で半数かどうかは議論の余地がありますが、誰であっても、親友と過ごせる時間が年々減っていくばかりというのが現実でしょう。

高齢者になるということは、そうして過ごしてきた時間が長いということです。親友の数も、半数の半数の半数・・・という具合にして、かなり限定的になっていることでしょう。限られた親友と会うにしても、時間はそれなりにあったとしても、遠出するのが辛くなってきます。そして親友との死別もまた、どうしても起こってしまうことです。

ITリテラシーが高い高齢者であれば、SNSを使って、学生時代の友達に再開するチャンスが高まります。そうして、孤独から上手に抜け出している高齢者もいる一方で、SNSを使えないまま孤独に苦しんでいる高齢者もまた、多数いるのが現実だと思われます。

究極的には、孤独に慣れていくしかない

そもそも人間は孤独だという考え方もあります。親友だと思ってきた相手でも、時間は残酷にも、そうした関係でさえ壊してしまうのです。そうであっても、新たに友人関係を築いていくことが理想ですが、それを万人に求めるのも無理があるでしょう。

そう考えたとき、私たちは、高齢化するとともに、孤独に慣れる必要もあるのかもしれません。それはなにも、自宅に引きこもって、誰とも付き合わないということではありません。むしろ、自分に残された数少ない友人関係を「ありがたいもの」として、可能な限り大切にするということです。

限られた親友との時間を、少しでも濃密なものにしようとすることは、自分が孤独であることを自覚しないとできないことです。日常的な孤独に向き合えばこそ、親友の大切さがより大きく感じられるからです。

※参考文献
・ITmediaビジネスオンライン, 『最も不健康なのは運動不足や喫煙ではなく……「1人ぼっち」!?』, 2015年6月19日
・竹ノ山 圭二郎, 原岡 一馬, 『いじめ状況想起におけるいじめ判断についての立場間比較』, 久留米大学心理学研究 2, 49-62, 2003
・東洋経済オンライン, 『日本のオジサンが「世界一孤独」な根本原因』, 2017年4月4日
・Netherlands Organization for Scientific Research(NWO), 『Half Of Your Friends Lost In Seven Years, Social Network Study Finds』, May 27, 2009

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