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救急車はどんなときに呼ぶべきなのか?【保存版】

救急車はどんなときに呼ぶべきなのか?【保存版】

救急車の出動に、年間2兆円かかっている

最新のデータでは、救急車の年間出動件数は、598万4,921件(2014年実績)でした。これは、5.3秒に1回の割合で、救急隊が出動しているということです。人数ベースだと、国民の24人に1人が、救急車で運ばれています。このための費用は、年間で2兆円を超えるそうです。

10年前と比較すると、20%以上も増えている状況です。これに対して、救急隊員の数は10%も増えていないのです。結果として、救急車を呼んでから、それが到着するまでの時間も、伸びてしまっています。そして、今後も救急車の出動依頼は増えると考えられています。

さらに問題なのは、医師や病院の数も、これほどには増えていないという事実です。救急車によって、どんどん患者が運ばれてきても、対応できないという状況が生まれています。世間では長時間労働が話題ですが、医師や看護師の長時間労働も異常な状態にあります。

医師の9割が、救急車の有料化に賛成

増え続ける救急車の出動依頼の中には、軽症だったり、ひどい場合はタクシー代わりの依頼もあるそうです。救急車で運ばれれば、待たされずに、診察と治療を受けられるということで、1日に2度も救急車を使う人までいるとのことです。

そうした現状を背景として、日経メディカルが、3,879人の医師に調査をしたところ、なんと、9割もの医師が、救急車の有料化に賛成だったのです。以下、日経メディカルの記事(2016年11月16日)より、一部引用します(図への誘導部分などをカットしています)。

回答した3879人の医師のうち、47.6%の医師が「救急車を要請した事案全てを有料化すべき」と答え、「搬入後に軽症と診断された場合は料金を請求すべき」とした39.0%を合わせると、約9割の医師が救急車の有料化を支持している実態が明らかになった。

また次の設問では、救急車の有料化を支持している医師に対し、救急車の利用1回当たりの患者負担額はいくらが妥当か尋ねたところ、1万円以内とする回答が大半を占め、中でも5000~1万円の負担が妥当とする意見が最も多かった。

救急車は、どんなときに呼ぶべきか?

現在は、救急車を呼ぶほどではない軽症の患者が、救急車の出動の約半数という状態になってしまっています。急病やケガは心配なので、ためらっているくらいなら、救急車を呼びたくなるのが人情でしょう。

では、目安となるようなレベルについて、誰か、明らかにしてくれていないのでしょうか?文字では、福山市医師会による、いきいき健康メールの記事(2014年9月10日)が、これに答えてくれています。知識として知っておくべきなので、以下、ここから一部を引用します。

救急車をためらわず呼ばなければならない症状は、大人の場合、突然の激しい頭痛・高熱、意識がない、顔がゆがんだりろれつが回らない、急な息切れや呼吸困難、突然の手足のしびれ、持続する激しい腹痛、吐血・下血、けいれん、大量出血のケガや広範囲のやけど、強い衝撃の事故などです。

子供の場合は、自身で救急車を呼ぶ判断ができないので保護者の方が症状を見て判断しなければなりません。顔色が悪く呼吸が弱い、頭を打ってけいれんしている、ケガをして大量に出血している、意識がない、激しい咳や呼吸困難、手足の硬直、激しい下痢や嘔吐で意識がはっきりしない、便に血がまざっている、けいれんが止まらない、異物を飲み込んで意識がない、蕁麻疹で顔色が悪くなった、広範囲のやけど、強い衝撃の事故などです。

また、自宅の冷蔵庫などに貼っておくと良いのは、総務省消防庁が発行している『こんな時は、すぐ119番 救急車利用リーフレット』(PDF)でしょう。

休日や夜間に子供の状態が悪化したときは「#8000」

意識のある大人であれば、自分で自分の状態がある程度はわかります。過去の経験からも、救急車を呼ぶべきかどうかの判断も、それなりにできるでしょう。しかし、子供の場合(小児救急)は、なかなか判断に迷います。

平日の昼間であれば、自ら、子供を病院に連れていくこともできます。しかしこれが、休日や夜間となると、救急車を呼ぶべきかどうか、どうしても迷ってしまうこともあるでしょう。

そんなとき、覚えておきたいのが短縮ダイヤル「#8000」です(携帯からでも同じ番号)。この番号に電話をすると、当番になっている医師や看護師からのアドバイスが受けられるのです。対応してくれる時間は、19時〜翌朝の8時までとなっています。

※参考文献
・総務省消防庁, 『消防白書』(平成27年版)
・日経メディカル, 『医師の9割が救急車の有料化を支持』, 2016年11月16日
・福山市医師会, 『いきいき健康メール 2014年9月10日発行号』, 2014年9月10日
・厚生労働省, 『小児救急電話相談事業(#8000)について』

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